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「ここにいたんだ!お待たせ」友人と合流するからと、列に割り込んだ客。だが、係員の一言で状況が一変

「ここにいたんだ!お待たせ」友人と合流するからと、列に割り込んだ客。だが、係員の一言で状況が一変
合流という名の割り込み
旅行先の有名テーマパークで、人気アトラクションの列に並んでいたときのことです。
炎天下、前にも後ろにも人がびっしりで、進むのは牛歩のよう。
日陰もなく、汗をぬぐいながら、看板の待ち時間表示を何度も見上げていました。
それでも、順番を待つのが当然だと思っていました。
ところが、列の途中にするりと入り込む人影が見えました。
前のほうにいた数人に向かって、後から来た男女が軽く手を上げます。
「ここにいたんだ!お待たせ」
そう言いながら、当たり前のような顔で列に入っていくのです。
一人ではありません。しばらくすると、また別のグループが同じ場所に近づいてきました。
「先に来てる子がいるんで」
次から次へと「合流」を口実に、後ろから来た人たちが列の中ほどへ吸い込まれていきます。
私の隣にいた女性が、連れの人に小さくこぼしました。
「あれ、ただの割り込みだよね」
周りの人も、明らかに困った様子でした。眉をひそめる人、連れと顔を見合わせる人。
でも、誰も声を上げません。旅行先で揉め事を起こしたくない気持ちは、私にもよく分かりました。
係員が最後尾を指した瞬間
その空気が変わったのは、列を管理していた係員が近づいてきたときでした。
割り込んだ人たちのそばで足を止めると、声を荒らげるでもなく、けれどはっきりと言います。
「最後尾はあちらです。お並びの皆さまが待っておられます」
「合流」を主張していた人たちは、一瞬言葉に詰まりました。
「いや、友達がここにいるんで」
そう食い下がろうとしますが、係員は穏やかに、それでいて引きませんでした。
「皆さま、同じように並んでいらっしゃいますので」
周りの人が、そうだそうだと言わんばかりに小さくうなずくのが見えました。
あちこちから注がれる視線を浴びて、割り込んだ人たちの顔から余裕が消えていきます。
ばつが悪そうに黙り込み、互いに目配せをしたあと、やがて一人、また一人と、のろのろ最後尾のほうへ歩いていきました。
列に残された「合流相手」も、決まりが悪いのか、気まずそうに目を伏せています。
長いあいだ黙って待っていた人たちの間に、ほっとした空気が流れます。誰かが言葉にしたわけではないのに、その場に小さな連帯感のようなものが生まれた気がしました。
楽しい旅行では、つい気が大きくなってしまうのかもしれません。それでも、周りへの思いやりとマナーを忘れないこと。
その当たり前の大切さを、あの長い列で改めて感じた一日でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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