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「昨日は21時に帰ったね」最初は親切だと思っていた近隣の住人。だが、住人の発言に恐怖したワケ

親切なはずの隣人
その古い団地に越してきたばかりの頃、斜め向かいに住む70歳前後の男性は、やけに親切な人でした。
ゴミ出しのたびに声をかけてくれて、重い荷物を持っていれば手を貸そうとする。
近所付き合いの薄い土地で、これはありがたい人だと、はじめは素直に思っていたのです。
けれど、その距離感は、日を追うごとに少しずつずれていきました。
「昨日は21時に帰ったね」
ある朝、すれ違いざまに笑顔でそう言われて、背筋が凍りつきました。
私が前の晩、何時に帰宅したのか。なぜこの人がそれを知っているのでしょう。
「今日は宅配が二回来てたね」
「さっきの若い男の人は、誰だい」
会うたびに口から出るのは、どれも私の一日をなぞる言葉ばかりでした。
まるで、壁の外側に監視カメラを一台、増やされたようだったのです。
手帳に残した日付
それからというもの、玄関のドアを開けると、彼が示し合わせたように外に立っているようになりました。買い物袋の中身をのぞき込み、休みの日の予定まで聞いてくる。断っても、翌日にはまた同じ場所に立っているのです。
ある朝には、郵便受けをのぞいた跡が残っていました。
届いた手紙の差出人まで見られているのだと気づいたときの、あの寒気は、今も忘れられません。
「そんなに冷たくしなくてもいいだろう」
穏やかな声なのに、その執着だけが、じわじわと生活に染み込んでくる。
夜、物音がするたびにカーテンの隙間をうかがうようになり、やがて眠れず、食欲まで落ちていきました。
このままではいけない。
そう思った私は、彼に何を言われたか、いつ玄関先に立っていたかを、日付とともに小さな手帳に書きとめ始めました。
そして、その手帳を手に、団地を管理している人と、市の相談窓口に事情を話しに行きました。
「これだけ記録が残っているなら、こちらから正式に注意ができます」
担当の人はそう言って、彼に直接、行きすぎた干渉をやめるよう伝えてくれました。
以来、あからさまな声かけは減りました。それでも、すれ違うときにこちらへ向けられる、あの探るような視線だけは変わりません。カーテン越しにうかがう気配も、消えてはくれませんでした。
結局、私はその年のうちに、逃げるように別の街へ引っ越しました。あれから何年も経ちますが、今でも玄関を出る前には、つい外の気配をうかがってしまいます。あの薄ら笑いだけは、どうしても忘れられないのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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