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叔父「価値ある物は長男の俺が管理する」と祖母の七回忌で主張→家族が揉めた姿に感じた違和感

遺品整理で出た叔父の一言
祖母の七回忌で、久しぶりに親族が一つの座敷に集まった。線香の匂いが残る中、みんなで仕出しの膳を囲み、近況を報告し合う。
子どもの頃に遊んでもらった叔父や叔母の顔を見るのは、何年ぶりだろう。
和やかにお茶を飲んでいたところで、誰かが祖母の遺品整理の話を切り出した。指輪や掛け軸、古い帯留め。祖母が大切にしていた品を、これからどうするか。みんなで少しずつ意見を出し合っていた、そのときだった。
「価値ある物は長男の俺が管理する」
叔父が、湯呑みを置きながら言い放った。場の空気が、わずかに固まったのが分かった。
「それなりの物は、ちゃんとした人間が預かるべきだろう」
叔父はそう続けた。
誰かに相談するつもりは、最初からないようだった。母がやんわりと返した。
「みんなで相談しましょうよ」
祖母には子どもが何人もいて、孫である私たちもいる。誰か一人が抱えるより、全員で話して決めたほうがいい。母の言葉は、ごく当たり前のものだった。
強い口調で返された母
ところが叔父は、母を遮るように声を強めた。
「口を出すな」
たった一言だった。
けれど、座敷の温度が一気に下がったのが分かった。
母は言葉を飲み込み、視線を畳に落とした。隣に座っていた叔母が、気まずそうに湯呑みに手を伸ばす。
誰も、次の言葉を継げなかった。
祖母の写真の前で、大人たちが押し黙っている。私はその光景を、ただ見ていることしかできなかった。何か言うべきだったのかもしれない。けれど、叔父のあの口調を前にすると、言葉が喉の奥で固まってしまった。
「……まあ、今日はこのへんで」
結局、誰かがそう言って、その日の話し合いはまとまらないまま解散になった。帰りの車の中で、母はずっと窓の外を見ていた。
「お祖母ちゃん、あんな喧嘩、望んでなかっただろうにね」
信号待ちで、母がぽつりとそうこぼした。私はうなずくことしかできなかった。
後日、改めて親族全員で集まる場が設けられ、遺品は公平に分けることで落ち着いた。
叔父の独占は、通らなかった。話の筋としては、きちんと収まったはずだった。
それでも、私の胸には何かが残ったままだった。手元に戻った祖母の品を見ても、すっきりとは喜べない。
形のうえで公平に分けられても、あの日の空気は元には戻らない。
祖母を偲ぶはずの七回忌が、あの一言で険悪な空気に変わってしまった。あの日、座敷で凍りついた母の横顔が、今も忘れられない。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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