Share
「元彼が忘れられないの!」俺を振って復縁した彼女。だが、職場に彼とのデート姿を見せに来た結果

あっけない別れ
バイト先で同じシフトに入っていた子と、付き合うことになった。だが、その関係は驚くほど早く終わった。
「元彼が忘れられないの!」
付き合って間もない頃、彼女はそう切り出した。
「俺と付き合いながら、ずっとその人のこと考えてたってこと?」
「ごめん。やっぱり戻りたいんだ」
「俺じゃ、その人の代わりにはなれなかったか」
「……うん。ほんとに、ごめん」
引き止める気にもなれなかった。心がよそにあるなら、仕方ない。俺は黙って身を引いた。
「わかった。元気でな」
それだけ言って、その話は終わった。
正直、少しは堪えたけれど、無理に追うものでもないと思った。同じシフトに入る以上、変に揉めても気まずいだけだ。
表向きは、これまで通りに接しようと決めた。
職場に現れた新彼
問題はそのあとだった。
元カノは無事に元彼と復縁したらしく、何度もその彼をバイト先に連れてくるようになった。
しかも、俺がシフトに入っている日を選んだように。
「ねえ、ここのメニュー美味しいんだよ」
聞こえよがしに、二人で楽しげに話している。
当てつけのつもりなのか、ただの無神経なのか。
注文を取りに行くと、彼女はわざとらしく彼の腕に寄りかかってみせた。
「彼に、おすすめ教えてあげてよ」
「……ごゆっくりどうぞ」
そう返すのが精一杯だった。
その様子は、すぐにバイト仲間全員の知るところとなった。
「あの子、わざとお前の日に連れてきてんの?」
「さあ。気にしないようにしてるよ」
「えげつないことするなあ」
先輩も後輩も、店長まで事情を察していた。
気まずいのは俺のほうなのに、彼女は得意げだった。俺はただ、淡々と仕事をこなすしかなかった。
半年後の景色
そんな日々が、ぱたりと止んだのは半年も経たない頃だった。
あれだけ連れてきていた元彼の姿を、ぱったり見かけなくなった。
「あの彼、浮気して別れたらしいよ」
休憩室で、後輩がそっと教えてくれた。
彼女が忘れられないとまで言って選び直した相手は、結局、彼女を裏切ったのだ。
「そうなんだ」
俺は、それだけ返した。
その日のシフトで見た元カノは、明らかに落ち込んでいた。
注文を取る声にも力がなく、目も合わせてこない。あれほど見せつけてきた笑顔は、どこにもなかった。
不思議と、ざまあみろとは思わなかった。ただ、振られた頃からずっと胸につかえていた何かが、もうどこにも見当たらなかった。
当てつけてきた側と、それを黙って見ていた側。気づけば、立場は静かに入れ替わっていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


