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「辞めればいいのに!」裏で散々悪口を言ってたママ友。だが、直訴の場で寝返った結果

裏では一緒に愚痴っていた
その年、私はPTAの役員になった。会長は何かと癖の強い人で、こちらの意見はまるで聞き入れない。役員仲間は、みんな振り回されて疲れきっていた。
中でも、八方美人で知られるママは、誰よりも会長への不満を口にしていた。
「あの人、ほんと人の話聞かないよね。辞めればいいのに!」
「わかる。来年は誰か別の人にやってほしいよね」
「だよね。私たちで何とかしないと、誰も変わらないよ」
裏での集まりでは、彼女はいつもこの調子だった。誰よりも勇ましく、会長に物申すべきだと言っていたのも彼女だ。だから私たちは、彼女も同じ気持ちなのだと、すっかり信じこんでいた。
直訴の場での裏切り
たまりかねた役員4人で、会長に直接伝えることにした。他の役員の意見も聞き入れないなら、来年度の継続は考え直してほしいと。
覚悟を決めて切り出した、その場でのことだ。
「正直、このままの体制では続けられません」
私がそう言い、隣の二人もうなずいた。けれど、最後の一人。あの八方美人のママだけが、突然こう言ったのだ。
「私は辞めてほしいなんて思ってません」
耳を疑った。裏では誰よりも「辞めればいいのに」と言っていた本人が、会長の前ではきれいに寝返ったのだ。
「えっ、だって、あなた前は……」
言いかけた私を、彼女は見ようともしなかった。結局、残った私たち3人だけが「会長を追い出そうとした悪者」にされてしまった。
会長は変わらず居座り、その年度の終わりに、会長以外の役員は全員、任期で静かに退いた。
継続を選んだのは、寝返った彼女、ただ一人だった。
ツケは一周して戻った
翌年度、新しい役員のなり手は、ぱったり現れなかった。残ったのは、あの会長と、寝返った彼女の二人きり。
行事のたびに、会長のワンマンを一身に受けるのは、今度は彼女の番だった。やがて彼女は、かつて私たちに送っていたのと同じ調子の愚痴を、周りに漏らし始めたらしい。
「あの会長、ほんとに大変なの。誰か手伝ってくれない?」
けれど、事情を知る誰一人として、首を縦に振らなかった。
年度末、学校の廊下で彼女とすれ違った。目が合うと、彼女は気まずそうに笑い、それから、疲れきった顔でぽつりとこぼした。
「……あの時、一緒に言えば、良かった」
私は足を止め、彼女をまっすぐ見て、ひと言だけ返した。
「そうだね」
それ以上、かける言葉はなかった。彼女は小さくうなずいて、うつむいたまま去っていった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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