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「え!?この状況で外出?」自身のミスなのに、お客様を置いて逃げた店長。だが、戻ってきた店長の姿を見てスカッとした話

「あとはよろしく!」雨の中へ消えた無責任な背中
旅行代理店で働いていた頃のお話です。
その日は朝から激しい雨が降っていました。そんな中、店長が担当していたお客様が、物凄い剣幕で来店されたのです。
原因は店長の予約ミス。本来なら本人が対応すべきですが、店長は私の後ろでおろおろするばかりでした。
「あ、そうだ。僕、これからポスティングに行かなきゃいけないんだった!」
「え!?この状況で外出ですか?」
「うん、今行かないと間に合わないからね。あとはよろしく!」
最悪なトラブルを部下に押し付け、店長は逃げるように傘を手に取りました。土砂降りの外へ消えていく無責任すぎる後ろ姿。
信じられない思いと怒りが込み上げ、私は店を出る店長の背中を思い切り睨みつけました。
(……そのまま滑ってこければいいのに!)
私は震える部下を励まし、怒り狂うお客様の元へ向かったのです。
それからは、まさに地獄のような時間。ようやくお客様がお帰りになった頃には、全員が精根尽き果てていました。
泥だらけのズボンが語る最高の結末
嵐のような時間が過ぎ去り、店内の空気がようやく落ち着きを取り戻した頃。
自動ドアが開き、あの「逃亡者」が戻ってきました。
ところが、店内に踏み込んできた店長の様子がどこかおかしいのです。妙に猫背で、ぎこちない歩き方。
「ただいま……。お客様は、もう帰られたかな?」
「ええ、お帰りになりましたよ。ところで店長、その足元はどうされたんですか?」
私が冷ややかに問いかけると、店長はバツが悪そうに俯きました。よく見ると、履いていたグレーのズボンが、膝から下にかけて無残なほど真っ黒に汚れていたのです。
「いやあ、雨で足元が滑っちゃってね……」
情けない姿で震える店長を見た瞬間、私の脳内には最高に軽快なファンファーレが鳴り響きました。あの時放った呪いの言葉が、これほどまでに見事な形で成就するなんて。
数時間の心労も、あの理不尽な怒りも、泥まみれの上官を見た瞬間にすべてが洗い流されていくようでした。
雨上がりの空のように、私の心はどこまでも清々しく、晴れ渡っていました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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