Share
「注文が厨房に通っていませんでした」20分待たされた私。だが、淡々と告げる店員に感じた違和感

「注文が厨房に通っていませんでした」20分待たされた私。だが、淡々と告げる店員に感じた違和感
後から来た席に、先に料理が届く
平日の昼、勤め先の近くにある小さなお店へ入りました。窓際の席に通され、日替わりランチを注文します。
店内はそれほど混んでおらず、昼休みのうちには十分戻れるだろうと思っていました。
ところが10分ほど待っても料理は来ません。その間に、私より後から入ってきた客のテーブルへ、次々と皿が運ばれていきます。
少し気になり、通りかかった若い店員に声をかけました。
「すみません、注文したランチはまだでしょうか」
「確認してきます」
店員は厨房のほうへ向かいました。ところが、その直後に別の客から呼び止められ、そのまま対応に入ってしまいました。
私はもう少し待つことにしましたが、時計を見ると注文してから20分ほど経っています。昼休みの残り時間も気になり始め、もう一度店員を呼び止めました。
「先ほどのランチ、どうなっていますか」
店員ははっとした顔をして伝票を確認しました。しばらくして戻ってくると、少し硬い表情で言いました。
「注文が厨房に通っていませんでした」
そして続けて、「今からでしたらお作りできます」と言います。
怒鳴りたいわけではありません。ただ、最初に確認をお願いしたときにも気づかれなかったことに、力が抜けました。
「……そうですか」
厨房にも聞こえていたやり取り
私たちの会話が聞こえたのか、厨房の奥から店長が出てきました。
「お待たせして申し訳ありません。こちらの確認不足です」
店長は言い訳をせず、注文を受けた伝票が厨房へ回っていなかったと説明しました。そして昼休みの時間を気にしている私に、料理が出せるまでのおおよその時間も伝えてくれました。
それなら間に合いそうだったので、そのままお願いすることにしました。
若い店員もそばで黙って説明を聞いていました。少しして料理が運ばれてきたとき、店長から改めて謝罪がありました。
食事を終えてレジへ向かうと、先ほどの店員が会計を担当しました。最初に話しかけたときとは違い、こちらを見て頭を下げます。
「先ほどは確認したままにしてしまって、本当に申し訳ありませんでした」
失敗そのものがなくなるわけではありません。それでも、自分がどこで確認を怠ったのか分かったうえで謝っているように聞こえました。
私は「分かりました」とだけ返して店を出ました。
20分待ったことよりも、最後にきちんと向き合ってくれたことのほうが、不思議と長く記憶に残っています。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


