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「部屋に家族がいるんだ。これくらいいいだろ」朝食バイキングのパンを袋に詰めた客。だが、スタッフが正論をぶつけた結果

「部屋に家族がいるんだ。これくらいいいだろ」朝食バイキングのパンを袋に詰めた客。だが、スタッフが正論をぶつけた結果

パンを袋に詰め始めた男性

旅行先のホテルで、朝食バイキングを利用したときのことです。

会場は朝から混み合っており、料理が並ぶ台の前には十人ほどの列ができていました。

私の前に並んでいたのは、五十代くらいの男性です。

男性は順番が来ると、大きな皿に卵料理やウインナーを次々とのせていきました。

料理を取る量は人それぞれです。その時点では、特に気に留めることもありませんでした。

ところが、パンのコーナーまで進んだ男性は、トングで小さなロールパンを五つほど取ると、持参していた透明な袋へ入れ始めたのです。

近くにいたスタッフが、それに気づいて声をかけました。

「恐れ入ります。お料理のお持ち帰りはご遠慮いただいております」

男性は手を止めず、面倒そうに答えます。

「部屋に家族がいるんだ。これくらいいいだろ」

どうやら、朝食会場に来ていない家族のために、パンを持って帰ろうとしていたようです。

スタッフは声を荒らげることなく、男性のそばでもう一度説明しました。

「申し訳ございません。衛生管理の都合上、会場の外へお持ちいただくことはできません」

「金は払っているんだから、家族が食べても同じだろ」

男性は納得できない様子で、袋を手にしたまま言い返します。

列の後ろにいた客たちは、男性をせかすこともなく、静かにやり取りが終わるのを待っていました。

スタッフが案内した別の方法

スタッフは男性の言葉を遮らずに聞いたあと、落ち着いた口調で答えました。

「ご宿泊人数分の朝食をご用意しておりますが、会場内でお召し上がりいただく決まりとなっております」

さらに、家族が体調不良などで会場まで来られない場合は、フロントへ相談してほしいと案内しました。

「状況を確認したうえで、ホテルからご案内できる場合もございます。お客様ご自身で料理をお持ち出しになることは、ご遠慮ください」

単に禁止だと繰り返すのではなく、理由と相談先を丁寧に伝えたことで、男性もそれ以上は強く言い返しませんでした。

「……じゃあ、フロントに聞けばいいんだな」

男性はそう言うと、袋に入れていたパンをスタッフへ渡しました。

一度袋に入れた食品は料理台へ戻さず、スタッフがそのまま回収していました。男性は新しくパンを一つだけ皿に取り、席へ戻っていきます。

スタッフは列に向かって軽く頭を下げました。

「お待たせして申し訳ございません」

その後、列は何事もなかったように動き始めました。

家族に食べさせたいという男性の気持ち自体は、分からなくもありません。しかし、多くの宿泊客が利用するバイキングでは、衛生面や公平性を守るためのルールがあります。

感情的にならず、理由と代わりの相談方法まで伝えたスタッフの対応が、強く印象に残った出来事でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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