MENU

Share

HOME LIFESTYLE STORY COLUMN

「それ、私の手帳だよね?」カバンから勝手にスケジュール帳を出した友人。だが、我慢出来ずに本音を伝えた結果

「それ、私の手帳だよね?」カバンから勝手にスケジュール帳を出した友人。だが、我慢出来ずに本音を伝えた結果

カバンから出された手帳

短大のころから仲良くしている友人がいました。気さくで、誰とでもすぐ打ち解けるタイプの人です。

カフェで席を立って戻ってきたとき、その友人が私のスケジュール帳を手にしているのが見えました。私のカバンの中から、勝手に取り出したものです。

「それ、私の手帳だよね?」

思わず声をかけると、友人はまったく悪びれずに顔を上げました。

「うん。この中のデザインが可愛くて、つい気になっちゃって」

ページの隅のイラストを指さして、にこにこと笑っています。予定を書いたところを写したわけでも、何か言ってくるわけでもありません。ただ、断りもなくカバンを開けられたことが、静かに胸に引っかかりました。

手帳には、仕事のシフトや友達との約束を書き込んでいるだけです。見られて困るような秘密はありません。それでも、自分のカバンに他人の手が入ったという事実だけは、どうにも消えませんでした。

私だけじゃなかった

後日、別の友人にその話をしてみました。すると、思いがけない答えが返ってきます。

「私も机の上に置いてたら、勝手に見られたことあるよ」

本当にデザインが気になっただけなのかは、今も分かりません。それでも、人の持ち物を断りなく開けて見るのは、やっぱり嫌なものです。

これまでは、波風を立てたくなくて何も言えずにいました。仲が良い相手だからこそ、余計に切り出しづらかったのです。

けれど、我慢して笑っているうちに、その小さな引っかかりは少しずつ積もっていきます。一度きちんと伝えておかないと、これから会うたびに思い出してしまいそうでした。

初めて伝えた本音

次に二人で会ったとき、思い切って口を開きました。

「ひとつだけ、言ってもいいかな」

友人はきょとんとしながらも、うなずいてくれます。

「勝手に見るのは、やめてほしい」

手帳でも何でも、カバンから出す前に一言ほしいのだと、静かに伝えました。声は少し震えたけれど、最後まで言い切りました。

「……ごめん。そんなに嫌だと思ってなかった。これからは気をつけるね」

友人は素直に謝ってくれました。関係がぎくしゃくすることもなく、その日はいつも通り遅くまでおしゃべりをして別れます。

「また来週ね」

手を振り合って別れた帰り道は、来たときよりも少しだけ晴れやかでした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

ほかの小説も読む

CHARACTERS

登場人物から探す

THEME

テーマ・シチュエーションから探す

ENDING

結末から探す

最も人気の短編小説

もっと見る >

スカッとする短編小説

もっと見る >

モヤモヤ短編小説

もっと見る >

ゾッとする短編小説

もっと見る >

LINEの短編小説

もっと見る >

実体験をもとにした短編小説

もっと見る >

恋愛トラブル

もっと見る >

ハラスメント

もっと見る >

金銭トラブル

もっと見る >

浮気・不倫

もっと見る >

仕事のトラブル

もっと見る >
ふと心に引っかかった「モヤモヤ」
思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」

その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

応募フォームはこちら

PROFILE

GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

website
前の記事

「責任者を出してくれ。18時までだと聞いていたぞ」他の人のミスで怒られた私。だが、先輩が対応を変わってくれた結果

GLAM Lifestyle Editorialのすべての記事を見る

Gallery

SHARE !

この記事をシェアする

Follow us !

GLAM公式SNSをフォローする

Feature

特集記事

Ranking