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「焼き鳥は体に悪い、やめたほうがいい」年末年始の食卓で3度続いた勧めを、伯父が短く示した正論

「焼き鳥は体に悪い、やめたほうがいい」年末年始の食卓で3度続いた勧めを、伯父が短く示した正論

大晦日の皿の真ん中

年末に実家へ帰ると、台所には人が多すぎるくらい集まっていました。従兄が数年前から食べるものを自分で決めているのは、親戚のあいだでは当たり前の話です。本人がそうしていることを、私はなんとも思っていません。

年越しの番組の音が居間から流れて、伯父はもう座卓の端で湯呑みを傾けています。

その席で、伯母が焼き鳥の皿を座卓の真ん中に置きました。

「串のまま置いておくから、好きなのを取ってね」

手を伸ばした私に、従兄が言いました。

「それ、やめておいたほうがいいよ」

笑って流しました。1度目です。

3度目で止まった箸

元日の朝、雑煮の椀を持ったところで2度目が来ました。

「鶏、入ってるよね。抜いたほうがいいと思うよ」

「そうなんだ」

母が味噌を足しに立って、話はそこで途切れます。

「今年の年賀状、もう出した?」

話題を変えると、従兄も普通に乗ってきました。ふだんは穏やかで、話していて楽しい相手です。だからこそ、食事のときだけ調子が変わるのが不思議でした。

昼過ぎ、残った串を温め直して座卓へ戻ったときでした。

「焼き鳥は体に悪い、やめたほうがいい」

3度目です。会話が止まり、従妹が味噌汁の椀を持ったままこちらを見ました。私は串を皿に戻しました。

従兄に悪気がないのは分かります。親族だから言いやすいのだろう、とも思いました。それでも私は一度も、従兄の食べ方に口を出したことがありません。

伯父が置いた湯呑み

黙ってお茶を注いでいた伯父が、湯呑みを座卓に置きました。

「それは、その人が決めることだろう」

従兄の箸が止まりました。

「いや、僕はよかれと思って」

「お前のやり方も、誰にも決められないだろう。同じことだ」

伯母がうなずき、従妹が小さく笑います。従兄はしばらく黙ってから、湯呑みを両手で持ち直しました。

「……そうだね。ごめん、しつこかった」

それきり、勧める言葉は出ませんでした。夕方には全員でカルタを広げ、従兄が自分の皿から一品を差し出してきます。

「これ、うまいよ。食べたかったらでいいけど」

「もらうよ」

取り皿を出すと、従兄は少し笑って、残りを自分の茶碗に戻しました。座卓には、めいめいの皿がそのまま並んでいます。誰も、隣の皿の中身には触れませんでした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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