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「邪魔するな、今は忙しいんだ」月に8,000円課金しているスマホゲームに夢中な夫。だが、実家での子供の発言に目が泳いだ
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「邪魔するな、今は忙しいんだ」月に8,000円課金しているスマホゲームに夢中な夫。だが、実家での子供の発言に目が泳いだ
外だけの子煩悩
夫は、外ではよく気のつく父親だ。
友人の家族と集まれば真っ先に息子を肩車し、親戚の集まりでは絵本を読んでやる。
周りから「子煩悩なパパだね」と言われるたび、夫は満更でもない顔をする。
ところが玄関の扉を閉めた途端、その父親は消える。ソファに沈み込んで、片手にスマホ。
5歳の息子が電車のおもちゃを抱えて近づいても、視線は画面から動かない。
「パパ、これ一緒にやろう」
「今忙しいから、あとでな」
「あとで、いつ?」
「邪魔するな、今は忙しいんだ」
忙しさの中身は、月に8,000円を課金しているスマホゲームだった。
息子はしばらく夫の膝のあたりに立っていたが、やがて諦めて私のところへ電車を運んでくる。その繰り返しが、もう1年近く続いていた。
「休みの日くらい、少し遊んであげてよ」
頼むたび、夫は「俺、外ではちゃんとやってるだろ」と言い返した。外だけの父親で、どうするのか。
実家の食卓で止まった箸
その週末、車で2時間かけて私の実家に帰った。
玄関に入るなり、夫はいつものスイッチを入れた。息子を抱き上げ、庭でボールを追いかけ、居間では床に座ってブロックを組み立てる。父も母も、その様子を目を細めて眺めていた。
夕食の席で、母がにこにこと言った。
「子どもとよく遊んでくれる、いいお父さんだねー」
夫は「いやあ、そんなことないですよ」と頭をかいて笑った。
その隣で、息子が唐揚げを頬張りながら、あっさりと言った。
「パパはお家では遊んでくれないよ、携帯ばっかり触ってるから」
食卓が、しんと静まり返った。
夫の箸が止まる。口元の笑みだけが残り、目だけが泳いだ。
「いや、あの、仕事のメールとかもあるので……」
言いかけて、飲み込む。誰も相槌を打たなかった。父が湯呑みを置いて、静かに続けた。
「子どもは、見てないようで見てるからなあ」
夫の耳が赤くなっていくのが分かった。母は「あらあら」と笑ってみせたが、それ以上は何も言わない。その沈黙が、どんな説教よりも効いたのだと思う。夫はその日、もう一度も息子を肩車しなかった。
帰りの車の中、夫はハンドルを握ったまま、ぽつりとこぼした。
「……あいつ、あんなふうに思ってたんだな」
「思ってたんじゃなくて、そうだったんだよ」
夫は、何も言い返さなかった。
あの日から、夫は家でもスマホを裏返して置くようになった。息子が電車を持ってくれば床に座り、一緒に線路をつなぐ。課金していたゲームは、いつの間にか消えていた。
先日、息子が台所の私に報告してきた。
「パパ、お家でも遊んでくれるようになったよ」
その声を、夫は隣で少し嬉しそうに聞いていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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