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「モテて三股かけられた」モテ自慢を盛って話す上司。だが、部下の本音で空気が一変

忘年会で始まった自慢大会
会社の忘年会でのことです。
お酒が回ってくると、既婚の男性上司が決まって始めるのが、若い頃の武勇伝でした。
その日も、料理そっちのけで語り出します。
学生時代はモテて仕方がなかった、告白された数は数えきれない、やんちゃで名を馳せた、そんな話ばかりです。
話は一時間近く続きました。
しかも、聞けば聞くほど内容が大きくなっていくのです。昨年聞いたときより、告白された人数がなぜか倍に増えていました。
去年は「モテて三股かけられた」だったのが、今年は「五人から同時に言い寄られた」に変わっています。数字だけが、毎年着実に育っていくのでした。
「まあ要するに、昔から俺はモテたわけよ」得意げに鼻を膨らませる上司。
周りの若手は愛想笑いを浮かべるだけ。誰も本気で聞いていないのに、本人だけが気持ちよさそうでした。
隣の同僚が、こっそり時計に目をやります。
私も、何度目かのため息を飲み込みました。せっかくの料理も、みんな箸をつける間がありません。
そして上司は、締めくくりとばかりに私たちを見回して、こう言い放ったのです。
「俺、かっこいいっしょ?」
部下の一言で凍りついた瞬間
同意を求めるように、上司はにやにやと返事を待っていました。テーブルの空気は、微妙に固まっています。
私はグラスを置いて、思わず口をついて出てしまいました。
「は?どこが」
一瞬、その場がしんと静まり返りました。上司の顔から、みるみる笑みが引いていきます。
「い、いや、今のは冗談で……」としどろもどろになる上司。けれど、もう遅かったのです。
次の瞬間、こらえきれなくなった女性の先輩たちが、いっせいに吹き出しました。
「よく言った!」隣の席の先輩が、私の肩をぽんと叩きます。
あちこちから「ずっと思ってた」「一時間は長すぎ」と笑い声が上がりました。
「一回聞けば十分なのに、毎年毎年ねえ」ベテランの女性社員まで、目尻の涙を拭いながら笑っています。上司の顔は、耳まで真っ赤でした。
上司は真っ赤になって、コップの水を一気に飲み干すことしかできません。あれだけ回っていた口が、ぴたりと止まってしまいました。
それ以来、その上司が飲み会で武勇伝を始めることは、めっきり減りました。たまに語り出しても、誰かが「はい、盛ってる盛ってる」と笑って止めるようになったのです。
あの日の一言で、恒例だった長い自慢話から、みんながようやく解放されたのでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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