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「私、運転できないの」と子供を2年間送迎させたママ友。だが、ママ友の本当の姿に言葉が出なかった

頼まれた送迎
息子が同じ高校に入った同級生の母親と、ちょっとした顔見知りになったのは入学式の日だった。学校は家から遠く、朝はみんな車での送りが当たり前の地域だった。
「私、運転できないの」
その人は申し訳なさそうに、そう切り出した。
「だから、もし良かったら…うちの子も一緒に乗せてもらえないかしら」
同じ方向だし、断る理由もない。私は軽い気持ちで引き受けてしまった。こうして毎朝、二人分の送迎が私の役目になった。
「ありがとう、本当に助かるわ」
最初のうちは、そう言われて悪い気はしなかった。
積もっていく不満
けれど日が経つにつれ、私の中に小さな引っかかりが生まれていった。
その人は仕事をしていない。
昼は友人とランチ、夜は趣味のスポーツにと、いつも活動的に出歩いていたのだ。
「昨日のランチね、すごく美味しかったの」
「最近やっと上達してきてさ」
送迎を頼んでおきながら、自分はあちこち動き回っている。その姿を見るたび、私は言葉を飲み込んだ。
(運転できないって、本当なのかな)
私は昼も夜も働いていた。
睡眠時間を削って、それでも毎朝ハンドルを握っていた。そんな日々が、気づけば二年も続いていた。
そしてある朝、寝不足が限界に達したのだと思う。送迎の途中、私はほんの一瞬、意識が飛んだ。
車が縁石に乗り上げ、溝に片輪を落としてタイヤがパンクした。幸い、子どもたちにも私にも怪我はなかった。
手のひら返し
私はすぐにその人へ電話をかけ、状況を正直に説明した。迎えに来てもらうしかなかったからだ。怪我人はいないと伝えても、電話の向こうの声は、みるみる険しくなっていった。
「……信じられない。事故なんて」
「本当にすみません。でも、子どもたちは無事ですから」
すると、その人はぴしゃりと言い放った。
「もう、あなたの車には乗せたくない」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
二年間、毎朝頭を下げられてきた相手から、突き放すような一言。けれど、本当に驚いたのは、その翌日からだった。
あんなに「運転できない」と言っていたその人が、自分の車で、堂々と息子を送り始めたのだ。送迎の列で見かけたとき、運転席の横顔は、何事もなかったかのように落ち着いていた。
(……運転、できるじゃない)
私と目が合うと、その人はすっと視線を逸らした。何かを察したのか、その後はもう、送ってほしいとは一度も言ってこなかった。
事故の修理代は痛い出費だったけれど、二年間積もったモヤモヤは、嘘みたいに消えていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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