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「全部私が食べるね!」ホームパーティーで残った料理を独り占めするママ友。だが、私のアイデアで独り占めを防止した話

月一回の楽しみだったはず
近所のママ友数人で、月に一度のホームパーティーを続けていた。会費を集めて寿司やピザを頼み、それぞれ一品持ち寄る。和やかな集まりのはずだった。
空気が変わったのは、途中から加わったママが来てからだ。彼女は自分の取り皿の分を、あっという間に平らげる。そして大皿に手を伸ばしながら、まわりを見回して言うのだ。
「もう食べないの?」
誰かが少し迷っているうちに、寿司もピザも、彼女の皿へ次々と移っていく。
「残ってるなら全部私が食べるね!」
その一言で、大皿はみるみる空になった。
誰も言い出せなかった
みんな、もちろん気づいていた。けれど誰も口にはしなかった。
「……あ、どうぞ」
声をかけられれば、そう返すしかない。せっかくの集まりの空気を、自分が壊す側になりたくなかった。
「ほんと、ここのパーティー楽しいわ」
満足げな彼女の隣で、私たちは目を見合わせるだけだった。来月こそ何か言おう。そう思っては、また飲み込む。その繰り返しだった。
「次の持ち寄り、何にする?」
解散後、別のママがぽつりと本音をこぼした。
「正直さ、せっかく作っても自分の口に入らないんだよね」
みんな同じ気持ちだったのだ。けれど本人に直接言えば角が立つ。次の回は、ちょうど私がホスト役だった。大皿をただ並べるのは、もうやめようと決めていた。
仕組みで変えた一回
当日、私はテーブルに大皿を出さなかった。寿司もピザも持ち寄りも、人数分きっちり個別のプレートに取り分けてから席についた。
「今日は最初から、全員ぶん分けてあるからね」
例のママが、いつもの調子で身を乗り出す。
「あれ、もう食べないの?余ってるなら」
けれど、テーブルに余った大皿はどこにもない。すっと伸ばしかけた手が、宙で止まった。
視線が、自分のプレートとテーブルの間をさまよう。何か言おうとして、結局、彼女は黙り込んだ。残っているのは、自分の前の一皿だけ。それ以上はどう手を伸ばしようもなかった。
気まずい沈黙を、別のママが明るく破った。
「この方式いいね!みんなゆっくり自分のペースで食べられるじゃない」
「ほんと、これからこうしよう」
「それいいね、料理した人もちゃんと食べられるし」
その場が、ぱっと和んだ。賛成の声が次々に上がり、取り分け制はそのまま定着した。
例のママは、自分の皿の寿司を一つずつ、ゆっくり口に運んでいた。いつものように人の皿をのぞき込むことは、もうなかった。
それからのパーティーは、誰の皿も最後まで残る。あの大皿争奪戦が嘘のように、穏やかな時間が戻ってきた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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