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「母さんの味と違う、お前の飯はまずいよ」と文句を言う夫。だが、義母に習った料理を1週間出し続けた結果

「母さんの味と違う、お前の飯はまずいよ」と文句を言う夫。だが、義母に習った料理を1週間出し続けた結果
冷めた顔の「なんか違う」
仕事を終えて帰宅し、急いで夕飯を作る。
そんな毎日が、結婚して数年続いていた。
けれど夫は、私の料理に箸をつけるたびに同じ顔をした。
「母さんの味と違う、お前の飯はまずいよ」
口にしては、皿を半分残して席を立つ。
その背中を見送る回数が、月を追うごとに増えていった。
「なんか違うんだよな」
「どこが?味付け、変えてみたんだけど」
「だから、母さんの味はこれじゃないんだって」
夫の言う「母さんの味」は、出汁を一から取るような、手間ばかりかかる料理だった。
共働きで、毎日それを再現するなんて土台無理な話だ。
それでも夫は、冷めた顔で同じ文句を繰り返す。私の心は、とうに限界を超えていた。
義母への深夜の電話
ある週末、私は思い切って義母に電話をかけた。文句があるなら、納得いくまで「母さんの味」を再現してやる。
そう腹をくくっていた。
「お義母さん、あの煮物のレシピ、詳しく教えていただけませんか」
「あらあら、急にどうしたの。いいわよ、たくさんあるから覚えてね」
義母は驚くほど快く、惜しみなく教えてくれた。出汁の取り方、下ごしらえの順番、火を止めるまでの時間。
聞けば聞くほど、気が遠くなるような工程だった。
「これ、毎回作ってらしたんですか」
「そうよ。あの子、昔から手のかかったものしか食べなくてね。あなたも大変でしょう」
電話の向こうで、義母が小さく笑った。
その一言で、私の決意は固まった。
翌週から、深夜までかけて、教わった通りの料理を一品残らず食卓に並べた。
7日目の白旗
最初の日、夫は満足そうだった。
「ああ、これこれ。母さんの味だ」と上機嫌で平らげていく。
私は黙って、次の日も、その次の日も、同じ手間の料理を出し続けた。
三日目、夫の箸が止まり始めた。
四日目には、こってりした皿を前に表情が曇る。重たい料理が連日続く食卓は、空気まで重苦しかった。
そして一週間が経った日、夫はついに箸を置いた。
「もういい。俺が間違ってた。身の丈に合った飯にしてくれ」
胃もたれで青ざめた顔のまま、絞り出すように言う。
私はすかさず、にっこり笑って返した。
「え、もっとお義母さんの味を再現したほうがいいでしょ?」
夫は、ぶんぶんと首を横に振るばかりだった。さっきまでの「母さんの味」へのこだわりは、跡形もなく消えている。
何か言いかけて、結局それも飲み込んだ。
「明日からは、いつものでいいよな」
「いいの?せっかく覚えたのに」
「いい、本当にいいから」
あの日以来、夫が料理に口を出すことは一切なくなった。
今では、ごく普通の夕飯にも「いつも美味しいご飯をありがとう」と言うようになった。立場というのは、案外あっさり入れ替わるものらしい。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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