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「うつると困るからホテルに泊まるね」発熱の幼児2人を残して逃げた夫。帰ってきた姿に愛が冷めた瞬間

長男の微熱と一通のメッセージ
感染症がようやく落ち着いた冬の夕方だった。
仕事で帰宅の遅い夫を待ちながら、私は幼稚園に通う男の子2人をワンオペで育てていた。
長男を玄関で迎えた瞬間、頬がほんのり赤いことに気づいた。
額に触れると、いつもより明らかに熱い。体温計を当てると37.2度、鼻水と乾いた咳もある。私は手を洗いながら、夫のスマートフォンへメッセージを打った。
長男が微熱、咳と鼻水あり、と。返信は数分で届いた。画面を見て、私は短く息を呑んだ。
「うつると困るからホテルに泊まるね!咳や鼻水が治ったら連絡ちょうだいね」
心配の「し」の字もなかった。我が子の体調に触れる一行もないまま、夫はあっさり自分の避難先だけを宣言した。
長男→次男→私へと続いた3週間
長男は翌朝38度を超えた。次男もその夜には咳き込み始めた。
3日後、私は熱で立ち上がれなくなった。台所まで這って麦茶を取りに行く間も、夫の不在は変わらなかった。
子供たちの背中をさすりながら、私はメッセージで状況だけを淡々と送り続けた。返ってくるのは、無事を喜ぶ短い絵文字と、宿の朝食の写真。湯気の立つ和食の盆や、丁寧に並べられた小鉢の写真が、寝室の暗がりに何度も光った。
30代の働き盛りで、家の鍵を持っているはずの大人が、家族3人の高熱と咳の3週間に一度も顔を出さなかった。
私は寝室の天井を見上げて、何度も同じ一文を心の中で繰り返した。父親が、家にいない。買い物も病院も、洗濯も食事の支度も、看病の合間に私一人がやるしかなかった。
子供たちは熱が下がるまで6日かかった。私は10日近く咳が止まらなかった。気がつけば、夫のホテルステイは3週間に及んでいた。
満面の笑みで開いた玄関
家族全員の咳がようやく収まった週末、夫は満面の笑みで玄関を開けた。
ホテルの紙袋を提げている。肌は不自然にツヤツヤしていて、頬の輪郭まで丸く整っていた。
「いや〜やっぱり家はいいね!」
労いの言葉はゼロだった。夫が泊まっていたのは、朝食と夕食付き、天然温泉まで備えた有名ホテルだったと、後から請求書で知った。
家族の看病を一身に背負い、自分も発熱しながら台所に立っていた3週間。その間、夫は温泉に浸かり、運ばれた朝食を食べ、清潔なシーツで眠っていた。
私は迎えのスリッパを揃えながら、口の中で「おかえり」とだけ呟いた。胸の奥は、彼が玄関を開けた瞬間からずっと冷えたままだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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