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「本当のことを知らないとかばえない」社内不倫を幹部に正直に話した雇われ社長。翌日、解雇された皮肉な結末

「本当のことを知らないとかばえない」社内不倫を幹部に正直に話した雇われ社長。翌日、解雇された皮肉な結末
大株主に勘づかれた夜
50代で雇われ社長を任されていた私は、社内の女性部下と関係を持っていました。
家庭は冷えきり、職場で支えてくれる存在に流された格好です。役職上の距離は保っているつもりでも、社内の目は思ったより鋭いのだと後で知ることになります。
秘めていたつもりが、ある四半期報告の懇親会で、大株主が含みのある笑みを浮かべて私を見たのです。視線が秒単位で長すぎる。気づかれた、と直感しました。
翌週、長年付き合いのある幹部社員が応接室に現れ、ドアを後ろ手に閉めながら低い声でこう言いました。
「本当のことを知らないとかばえない」
不倫してようがしてなくても、雇われ社長の私生活など組織にとってはどうでも良い、と前置きしたうえでの一言でした。
問題は世間に流れる前の事実確認だ、組織として守るには社内で何が起きているか共有しておく必要があるのだと。
誠実な口調で、机に身を乗り出すような姿勢でした。20年来この会社で苦楽を共にしてきた相手の言葉です。
守ってくれるなら、と私は腹を括って打ち明けたのです。相手の役職、関係の期間、誰がどこまで察していそうか。全部を絞り出すように話しました。
話し終えたとき、幹部は深く頷いて、よく話してくれた、と短くひと言だけ返してきたのです。
打ち明けた翌日、突き放された
翌日、再び呼び出された応接室には、見覚えのない別の役員と、社外の弁護士らしき男も同席していました。
書類を挟んで向かい合った幹部は、昨日とは別人のように事務的な声で告げます。
「不倫の事実を知ってしまったら、かばえない」
知らなければ守れた。知ってしまった以上は守れない。
同じ口から出た言葉とは思えず、私は数秒、息の仕方を忘れました。
社長職の解任通告と、退任の手続書類が無言で差し出されます。
報酬の精算、競業避止、相手女性の処遇についても、すでに筋書きが組まれていました。私の口から事実が出るのを待ち、出た瞬間に切り捨てる。そのための面談だったとしか今となっては思えません。
守るために話せと言ったのか、切るために吐かせたかったのか。確かめる勇気もないまま、私は印鑑を押すしかありませんでした。会社を出た帰り道、夕焼けが妙に長く尾を引いていたのを覚えています。
あの晩の幹部の声と、翌朝の冷たい眼差し。両方が本物だったとしたら、組織で生きるとはそういうことなのかもしれません。雇われの肩書きの軽さを、五十を過ぎて骨身で知らされた春でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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