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友人「結婚するから受付お願い」私の式は理由も言わず欠席したくせに→数年後の依頼に静かに断った朝

友人「結婚するから受付お願い」私の式は理由も言わず欠席したくせに→数年後の依頼に静かに断った朝
大学のゼミ仲間が断った招待状
結婚式の招待状を出してしばらくした頃、大学のゼミで一緒だった友人から返事が届いた。年に数回は会って近況を話す仲だった。返事を開いて、思わず二度読みした。
欠席、という文字があった。
その後、連絡アプリでメッセージが届いた。
「本当は行きたかったんだけど」
「ごめんね」
理由は書いていなかった。聞くのも野暮かと思い、こちらから尋ねることはしなかった。でも少し引っかかった。なぜか、よりも、なぜ言ってくれないのか、という気持ちだった。
式が終わってからも友人との縁が切れたわけではなく、年に数回の食事は続いた。お祝いの品も後日送ってくれたし、いやな言い方をされたわけでも全くない。そのことがかえって、モヤモヤに輪郭を与えにくくしていた。
ただ、食事のたびにどこかでふと思い出した。あの欠席の理由を聞けなかったこと、そして聞こうとしなかった自分のこと。どちらも消えきれずに残っていた。
数年後に届いた「受付もお願いしたい」
結婚から数年が経った秋、友人から連絡があった。自分も結婚することになったという報告だった。素直にうれしかった。おめでとう、と返信した。
すぐに続けて、式への出席をお願いしたいというメッセージが届いた。さらに少し間を置いて、もう一通届いた。
「結婚するから受付お願い」
文面はそれだけではなく、丁寧な前置きもあった。強要するような言い方でも、当然のような書き方でもなかった。
それでも、私の中で何かが静止した。
(私のときは来てくれなかったのに)
理由を言わずに断ったのと、理由なく人に頼むのは、同じ距離感の話なのだろうか。そうは思えなかった。
不公平、という言葉は少し強い気がした。でも釣り合いが取れない、という感覚は正直にあった。お祝いしたいという気持ちは本物で、それと式への出席は切り分けて考えてもいいと思った。
お祝いの気持ちは本物だった
少し時間を置いて、返事を書いた。当日は別の予定が入っているので出席が難しい、ただお祝いの気持ちは変わらないから、落ち着いた頃に改めて会わせてほしい。そう伝えた。
友人からは「わかった、またね」と短い返信が来た。責めるでも残念がるでもない、いつもの口調だった。
翌日の朝、コーヒーを淹れながらその返信を何度か読み返した。悪い人では全くない。それは知っている。ただ、受付を頼む前に少しだけ考えてほしかった、という気持ちだけが静かに残った。
これが何かの答えになるわけではないけれど、自分の気持ちに正直でいられた、とは思っている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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