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「ふざけないでよ」休む間もなく義実家で働き続けた私。やっと座ろうとした瞬間の義父の言葉に見切りをつけた日

エンドレスな台所仕事と動かない夫
義実家への帰省は、私にとって苦痛でしかない恒例行事です。
到着するなり息つく暇もなくエプロンを着けられ、義母とともに親戚一同の宴会準備に駆り出されます。
「ねえ、そっちのグラス洗っておいてくれる?」
「お義母さん、このお鍋はどこに置きましょうか」
そんな慌ただしいやり取りの横で、夫は到着後すぐにソファへ直行し、スマホをいじりながら寝転がっています。キッチンで奮闘する私の姿など、全く見えていないかのようでした。
それでも「せっかくの集まりだから我慢しよう」と心に決め、愛想笑いを浮かべながらひたすら料理を運び続けました。
ようやくテーブルいっぱいにごちそうが並び、賑やかな宴会が始まります。みんなが楽しそうにお酒を飲み始める中、私は最後の小鉢を配り終えました。
足は棒のようになり、額には汗がにじんでいます。
「あぁ、やっと休める……」
安堵の息を漏らし、部屋の隅の空いた座布団に腰を下ろしかけた、まさにその時でした。
義父の時代遅れな一言に、私の中で何かが弾けた
「おいおい、嫁がもう座るつもりか?」
楽しげだった空気が凍りつきました。声の主は、上座で偉そうに腕を組む義父でした。
突き刺さるような冷たい視線が私に向けられています。親戚たちは気まずそうに顔を逸らし、夫はただ苦笑いを浮かべて状況をやり過ごそうとしています。
朝から買い出しに走り回り、何時間も火の前に立って料理を作ったのは誰でしょう。あなたたちが快適に過ごせるように、裏方として働き詰めだったのは誰でしょう。
ブチッ。私の中の張り詰めていた糸が、音を立てて切れました。
「…今時、そんな前時代的なセリフを聞くなんて思いませんでした」
怒りを押し殺した私の声に、義父の表情が呆然と固まります。
「私は家政婦としてここに来たわけではありません。こんな屈辱的な扱いを受けるなら、今すぐ失礼します」
「ちょ、おい!急にどうしたんだよ、落ち着けって!」
慌てふためく夫の制止を完全に振り切り、私は自分の荷物をひったくりました。そのまま足早に玄関へと向かい、靴を突っかけてドアを勢いよく閉めました。
後ろから夫が何か叫んでいましたが、立ち止まる気など少しもありません。
頬を撫でる夜風が、火照った体をすっと冷ましてくれます。一人で揺られる帰りの電車の中、私の心は不思議なくらいスッキリしていました。もう二度と、あの理不尽な家でエプロンを着けることはないでしょう。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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