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「身内だけで簡単にやれば十分だよ」乾杯の挨拶を引き受けてくれた上司。だが、上司が話した内容に感じた本音とは

身内だけで簡単にやれば十分だよ乾杯の挨拶を引き受けてくれた上司だが上司が話した内容に感じた本音とは

「結婚式にお金をかけるのはもったいない」が口癖の上司

結婚式の準備をしていたころ、夫は職場の上司に乾杯の挨拶をお願いすることになりました。

長く仕事で世話になっている人で、夫も普段から頼りにしている様子でした。ただ、その上司には少し独特な考え方がありました。

「結婚式なんて、身内だけで簡単にやれば十分だよ」

以前、職場で結婚の話になったときにも、そんなことを話していたそうです。

本人も派手な行事があまり好きではなく、ご祝儀や引き出物についても「形式にお金を使いすぎる必要はない」という考えの人なのだと、夫から聞いていました。

それでも、乾杯の挨拶をお願いしたときには快く引き受けてくれました。

「当日はよろしくお願いします」

式の前に私が挨拶をすると、上司は笑顔で「楽しみにしています」と答えてくれました。

ところが当日、乾杯の挨拶が始まると、私は少し戸惑いました。

最初は夫の仕事ぶりを褒めていたのですが、途中から失敗談を交えた話になったのです。

「昔は本当に頼りなくてね。まあ、結婚したら少しはしっかりするでしょう」

冗談のつもりだったのでしょう。会場からも小さな笑い声が聞こえました。

ただ、隣に座る夫を見ると、笑顔ではあるものの、どこか表情が固くなっていました。

夫自身が失敗談を気にしていたことを知っていた私は、「わざわざ今日話さなくてもいいのに」と、少し引っかかりました。

ご祝儀を確認して、夫が黙り込んだ

引き出物については、夫婦で相談しながら選んでいました。

上司だから高額なご祝儀を期待したというより、日頃お世話になっている人なので、失礼のないものにしようと、友人向けより少し上の品を用意していました。

式が終わり、落ち着いてから二人でご祝儀を確認しました。

友人たちの袋には3万円が入っていました。

「ありがたいね」

夫とそんな話をしながら確認していると、上司の名前が書かれた袋が出てきました。

中に入っていたのは、1万円でした。

「ああ……やっぱり、こういう考えなんだな」

夫はそう言ったあと、少し黙りました。

私は金額そのものよりも、昼間の乾杯の挨拶を思い出していました。

結婚式にお金をかける必要はないという考え方も、ご祝儀をいくら包むかも、その人なりの価値観なのだと思います。

ただ、夫が大切にしていた結婚式で、仕事上の失敗を笑い話にされ、そのあとで袋の中身を見たことで、「この人にとって、今日という日はそれほど大事なものではなかったのかもしれない」と感じてしまったのです。

「まあ、来てくれて、挨拶までしてくれたんだから」

夫はそう言って、封筒をほかのご祝儀と一緒にしまいました。

私も、それ以上何も言いませんでした。

もちろん、上司に悪気があったとは限りません。本人なりの考え方に従っただけなのだと思います。

それでも、今でもその人の名前を聞くと、乾杯のあとに少しだけ表情をこわばらせていた夫の横顔を思い出します。

同じ出来事でも、大切にしているものが違えば、受け止め方もこんなに変わるのだと感じた結婚式でした。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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