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「餌は誰かがあげてね」捕まえた生き物を園に放置し続けた親。だが、先生の一言で黙り込んだ

「餌は誰かがあげてね」捕まえた生き物を園に放置し続けた親。だが、先生の一言で黙り込んだ
月曜の朝に増える飼育ケース
月曜になると、下駄箱の脇に飼育ケースが増えます。
同じ組のママが、休みのたびに子どもと捕まえた生き物を持ってくるのです。
カニ、トカゲ、カタツムリ。子どもたちは登園するなり群がります。生き物を連れてきたくなる気持ちは、うちの子を見ていればよく分かるのです。
気になっていたのは、そのあとでした。
「餌は誰かがあげてね」
ケースを廊下に置いて、そう言って帰っていくのです。
餌も霧吹きも土も入っていません。
先生が空き時間に葉っぱを探し、別のママが野菜くずを持ってきます。
誰かがなんとかする。それが当たり前になっていました。
連休の前日、うちの子が両手でケースを抱えて出てきたときは、言葉が出ませんでした。
「おうちで見ててって、言われた」
捕まえてきた子と、特別仲がいいわけでもありません。
それでも子どもは自分が任されたと思い込み、得意そうな顔をしています。
連休の3日間、土も餌もこちらで買いそろえました。レシートを見て、ため息が出ます。それでも子どもは毎朝ケースを覗き、うれしそうに報告してくるのです。
休みが明け、私はまた大荷物を抱えて園へ向かいました。
先生が全員の前で伝えたこと
お迎えの列で、隣のママが小さな声で言いました。
「それ、うちも先々週やったよ。餌代もね」
「うちもです」
後ろのママまで振り向きました。同じことを思っていたのは私だけではなかったのです。
陰でこぼしても何も変わりません。私は翌日、先生に時間をもらいました。
「持ってこないでほしい、ということではないんです。餌と週末のことだけ、園で決めていただけませんか」
先生は最後まで聞いて、うなずきました。
次の週の朝、保護者が集まったところで、先生が全員に向けて言いました。
「生き物をお預かりするのは、餌と週末のお世話をご家庭で持てる場合だけにさせてください」
誰の名前も出しませんでした。
「見つけて連れてきてくれるのは、本当にうれしいことです。ただ、命ですから、最後まで見られる形でお願いします」
いつも持ち込んでいたママの動きが止まりました。鞄を持ち直し、口を開きかけ、そのまま閉じます。周りで何人かがはっきりうなずきました。
彼女は何も言い返しません。うつむいたまま会釈をして、出ていったのです。
翌週から、廊下の飼育ケースは一つもなくなりました。
代わりに、園庭で見つけた虫を観察し、帰りにもとの場所へ返す時間ができました。うちの子はダンゴムシを手のひらに乗せ、私に見せてから草むらへ戻します。
金曜の帰り道、私の腕には何もありません。子どもと手をつないで帰れたのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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