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「家のことくらい、ちゃんとしろ」大黒柱を気取っていた夫。だが、通帳を開くと顔面蒼白に
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「家のことくらい、ちゃんとしろ」大黒柱を気取っていた夫。だが、通帳を開くと顔面蒼白に
玄関から始まった夜
その日は、私も残業でした。
帰ってすぐエプロンを着け、米を研いだところで、玄関のドアが開きました。
「あー疲れた。俺の飯は?」
靴を脱ぎながら、夫が言います。ただいまも、おかえりもありません。
「今からなの。もう少し待ってね」
「はあ?まだ何もできてないのか」
これ見よがしに、ため息をつきました。
「家のことくらい、ちゃんとしろ」
包丁を持つ手が止まりました。
「私も今日、仕事だったんだけど」
「お前のは小遣い稼ぎだろ。誰のおかげで生活できてると思ってんだ」
ソファに寝転んだ夫は、テレビをつけました。
この人は、本気で信じています。自分がこの家の大黒柱なのだと。
結婚して15年、私は一度も年収の話をしませんでした。
言えば角が立つと思っていたからです。
夫の年収は420万円。私は620万円あります。差は200万円。
黙っていたことが、この人を勘違いさせたのだと、その夜やっと気づいたのでした。
テーブルに置いた一冊
私は火を止めて、寝室から通帳を持ってきました。
ソファの前のテーブルに、そっと置きます。
「なんだよ、それ」
「誰のおかげで生活できてるか、ちゃんと見てみる?」
夫はめんどくさそうに手を伸ばし、ページをめくりました。
毎月の給与振込額。年二度のボーナス。コツコツ貯めた380万円の残高です。
テレビの音だけが響いていました。
「……え。こんなに?」
夫の目が、数字の上を何度も往復しています。
「あなたより、月に十数万多いの。ずっと前から」
「聞いてないぞ、そんなの」
「聞かれたことが、一度もないから」
夫の顔から、みるみる血の気が引いていきました。通帳を持つ手が、小さく震えています。
そのとき、宿題をしていた中2の娘が、ドアの隙間から顔を出しました。
「ママのほうが稼いでるの、私、知ってたよ」
「……お前、なんで」
「だって、パパが寝てる間にママ働いてるじゃん」
夫は何か言いかけて、そのまま口をつぐみました。
私は通帳を閉じて、まっすぐ夫を見ました。
「仕事も家のことも私がやってるのに、偉そうにしないで」
「いや、その、俺は……」
「それだけ。ご飯、あと10分でできるから」
責め続けるつもりはありません。はっきりさせたかっただけです。
台所に戻ると、後ろで足音がしました。
振り返ると、夫が食器棚から皿を出しています。15年で、初めて見る光景でした。
それから夫は、洗い物と風呂掃除を自分の担当だと言うようになりました。
この前、娘の前でぽつりとこぼしていました。
「……俺、情けないな」
あの夜の青ざめた顔は、今でも忘れられません。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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