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「鳴くのは仕方ないでしょう」毎朝5時に響く犬の鳴き声で困っていた日々→区の窓口に相談した結果

毎朝5時、暗いうちから響く鳴き声
その声で目が覚めるようになったのは、ちょうど春先のことだった。
近所の家で飼われている犬が、毎朝5時、まだ外が暗いうちから鳴き始める。
一度火がつくと、三十分でも一時間でも鳴きやまない。
五十を過ぎて眠りが浅くなった僕にとって、その時間の物音は容赦なく神経を削っていった。
厄介なのは朝だけではなかった。
夜も10時を過ぎるまで、大きな声で鳴き続ける。
日中もほとんど吠えっぱなしで、心の休まる時間がない。
とはいえ、犬に罪はない。
通勤中に見たことあるが、長い時間ずっと外につながれ、かまってもらえないから鳴いているのだ。
悪いのは、その状態をずっと放置している飼い主のほうだった。
寝不足の日が続けば、日中の仕事にも影響が出る。集中力は落ち、頭には靄がかかったようになる。
それでも鳴き声は毎日律儀に僕を叩き起こした。休日の朝くらいはゆっくり眠りたいと願っても、犬の声はカレンダーなど気にかけてくれない。
意を決して、飼い主の家のポストに苦情の手紙を入れた。
責める調子にならないよう角の立たない言葉を選び、朝晩の鳴き声に本当に困っていると丁寧に書いた。
しかし数日待っても、鳴き声も、飼い主の態度も、まるで変わることはなかった。
区の窓口に届けた、翌週の静けさ
思い切って飼い主に直接尋ねると、返ってきたのは悪びれもしない一言だった。
「鳴くのは仕方ないでしょう」
その開き直りようを見て、当人同士の話し合いでの解決はきっぱり諦めた。
代わりに僕が頼ったのは、区の相談窓口だった。
正直なところ、役所仕事にはあまり期待していなかった。
どうせ形ばかりの対応で受け流されて終わるのだろう、と半ば決めつけていた。
電話口の担当者は、これまでの経緯を一つひとつメモを取りながら聞いてくれた。いつから、何時ごろ、どのくらいの時間鳴くのか。具体的に伝えるほど、対応の実効性が増すのだと教えられた。
ところが担当者は僕の事情を丁寧に聞き取り、匿名のままで構わないと請け合ってくれた。
飼い主に僕の名が伝わらないよう慎重に配慮しながら、適切な指導へと動いてくれたらしい。
すると翌週、あれほど僕を苦しめ続けた早朝の鳴き声が、うそのようにやんだ。
犬は日中の風通しのいい場所へ移され、世話の手もきちんと入ったようだった。
行政なんて頼りにならないと決めつけていた自分が、少しだけ恥ずかしくなった。
窓の外から届くのは、静かな朝の空気だけになっていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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