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「計算苦手だろ、家計簿いじるな」と見下した言い方をする夫。だが、娘の無邪気な一言で態度が一変

夕食後に飛んできた見下し
その日も、夕食の片づけを終えてから、私はダイニングテーブルで家計簿を開いていた。
今月は光熱費が高くつきそうで、どこを削れるかと電卓を弾いていたのだ。
数字を打ち込む私の手元を、ソファに寝転んだ夫がちらりと見た。そして、ため息まじりに言い放った。
「計算苦手だろ、家計簿いじるな」
夫は以前から、些細なことで私を見下す人だった。
学生時代に数学が苦手だったと一度こぼしただけで、それを何年も持ち出してくる。
私は言い返さなかった。
反論すればもっと機嫌が悪くなると、結婚してからの数年で嫌というほど学んでいたからだ。黙って電卓を叩き直す。
「どうせ数字に弱いんだから、家のことは俺に任せておけばいいんだよ」
本当は、光熱費もガス代も保険も、子どもの学校の集金も、家計のすべてを私が回している。
夫は口座の残高さえ知らない。でも、その事実を口にする気力すら、もう残っていなかった。
小3の娘が放った一言
そのとき、隣で宿題をしていた小学3年生の娘が、えんぴつを置いて顔を上げた。そして、まっすぐ夫を見て言った。
「ママがいなきゃ、パパお金の場所わかんないよね」
夫の手が止まった。テレビに伸ばしかけたリモコンが、宙で固まる。
「……そんなことない」
そう言い返す声は、あきらかに上ずっていた。娘はきょとんとした顔のまま、さらに続ける。
「ママはいつも頑張ってるのに、どうしてパパはありがとうって言わないの?」
夫は口を開きかけて、そのまま黙り込んだ。反論の言葉が、どうしても出てこないようだった。
テレビの音だけが響く、気まずい食卓。私は思わず、うつむいて笑いをこらえた。
いつもなら「子どもは黙ってなさい」とでも言い返しそうなのに、夫はただ視線を泳がせるばかり。
娘に向かって、うんともすんとも言えずにいた。強気な人ほど、痛いところを突かれると弱いのだと、このとき初めて知った。
子どもの目には、家の中の景色がそのまま映っていたのだ。誰が電気代を払い、誰が学校のお金を用意しているのか。
飾らない一言だからこそ、夫が何年も守ってきた見栄を、まっすぐ貫いてしまった。
それから数日、夫はどこか落ち着かない様子だった。そしてある晩、めずらしく自分から切り出した。
「悪かった」
それきり多くは語らなかった。けれど、あの見下した口ぶりは、あの夜を境にぱたりと消えた。
私が何百回訴えても届かなかったことを、娘のたった一言が、一晩で動かしていたのだった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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