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「フリマ出品、全部代わりにやって」と図々しいお願いをしてくるママ友。だが、笑顔で断ると空気が一変

遠回しのマウント
保育園のお迎えで顔を合わせるママ友のひとりは、とにかくブランド志向だった。子どもにはいつも高そうな海外ブランドの服を着せ、すれ違うたびに値段の話をしてくる。
うちの子が量販店の定番の服を着ていると、彼女は決まってこう言った。
「うちはすぐサイズアウトするから、ブランドじゃないと生地が持たないの」
暗に、安物を着せているうちを下に見ているのは伝わってきた。それでも私は、わざわざ張り合う気はなかった。
「そうなんだ。うちは動きやすさ重視だから」
そう受け流すたびに、彼女は満足そうに微笑んでいた。
図々しい依頼
その距離感が崩れたのは、ある朝の立ち話だった。彼女は当然のように私に頼みごとを切り出してきた。
「子どものブランド服、高く売りたいの。でもやり方が分からなくて」
「フリマ出品、全部代わりにやって」
一瞬、聞き間違いかと思った。売上はもちろん全額自分が受け取る前提で、面倒な作業だけをこちらに丸投げするつもりらしい。
「写真も撮って、説明文も書いて、梱包して送るところまで?」
「そうそう。あなた、そういうの得意でしょ」
得意かどうかも知らないはずなのに、彼女はもう私がやる前提で話していた。これまで受け流してきたぶん、すっかり都合のいい相手だと思われていたのだと気づいた。
写真を撮り、状態を書き、値段を調べ、買い手とやり取りして発送する。一度でも出品を経験していれば、それを丸ごと人に頼む図々しさは口にできないはずだった。
「売れたお金は、もちろん全部あなたのものだよね」
「当たり前じゃない。私の服なんだから」
悪びれもしない返事を聞いて、私の気持ちはすっかり冷めてしまった。
はっきり断った朝
私は笑顔のまま、けれどはっきりと言った。
「ごめんね、それは無理だよ」
「そういうのはお断りしてるの」
彼女の表情が、目に見えて固まった。断られるとは想像もしていなかったらしく、口が半開きのまま言葉が出てこない。
「えっ……ちょっとくらい、いいじゃない」
「お金が絡むことだし、トラブルの元だから。自分でやり方を調べるのが一番だよ」
彼女は何か言いかけて、ぐっと飲み込んだ。周りで聞いていた別のママたちが、そっと目配せを交わすのが見えた。
ひとりが小さく「それは図々しいよね」とつぶやく。
「……ケチね」
そう捨て台詞を残して、彼女は足早に去っていった。けれど、その背中はいつもの自信たっぷりな様子ではなかった。
あの日から、彼女がブランド自慢をしてくることはなくなった。会えば挨拶だけ交わす、ちょうどいい距離になった。無理に気を遣う必要もなくなって、お迎えの時間がずいぶん軽くなった気がしている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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