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「中1で英検3級取れたの」と早期教育を自慢するママ友。だが、娘の一言で黙ったワケ

「中1で英検3級取れたの」と早期教育を自慢するママ友。だが、娘の一言で黙ったワケ

幼稚園から始まったマウント

PTAの役員が一緒だったママ友は、いつも一歩先を走っていた。

「うちの子、何でも習いたがるのよ」

その口ぐせのまま、幼稚園でスイミング、小学校に上がってすぐ英会話に塾と、周りの誰よりも早く子どもの習い事を始めていた。

送り迎えのたびに、彼女はわが子の進度を細かく報告してきた。私はあいづちを打ちながら、内心では少しだけ気後れしていた。

決定打は、子どもたちが中学に上がった春だった。役員の集まりの帰り道、彼女は弾んだ声で言った。

「中1で英検3級取れたの」

「すごいね」と返すのが精一杯だった。

「早く始めたもの勝ちよ。お宅も、もっと急がせたら?」

うちの娘は、その頃ようやく自分のペースで英語に触れ始めたばかり。比べられているようで、もやもやした気持ちが胸に残った。

役員の仕事のたびに繰り返される自慢は、回を重ねるごとに重くのしかかった。わが家の子育てが間違っているのではと、夜になると不安がよぎることもあった。

家に帰って娘に話すと、本人はけろりとしていた。

「焦らなくていいよ。好きになってからの方が伸びるって」

その言葉を信じて、私はあえて急かすのをやめた。

空回りした自慢

時は流れ、子どもたちが社会に出た頃。

地域の集まりで、私はあのママ友と久しぶりに顔を合わせた。

彼女はすぐ、昔と同じ調子で切り出した。

「早期教育、やっぱり正解だったでしょ。お宅のお嬢さんは、英語どうなったの?」

すると、たまたま私の隣にいた娘が、にこやかに答えた。

「うちは高校で2級です」

その一言に、彼女の笑みがすっと止まった。

「2級……。あら、そう、立派ねえ」

言葉を選ぶように、視線が泳いでいる。早期教育を誇ってきた本人の口数が、急に減っていた。

気まずさを埋めるように、彼女はぽつりと続けた。

「うちの子はね、結局、英語より軽音にはまっちゃって。進学もせずに就職したのよ」

周りにいた他のお母さんたちが、そっと顔を見合わせた。誰も何も言わなかったけれど、場の空気が静かに変わったのが分かった。

マウントを取られ続けた期間が、その一瞬で軽くなった気がした。

娘は何食わぬ顔で、お茶を一口飲んだ。

「早く始めるより、本人が好きになるのが一番ですよね」

彼女は曖昧に笑い、それ以上は何も言わずに目をそらした。

早く始めることに、こだわる必要なんてなかった。娘の横顔を見ながら、私は心からそう思えた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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