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「なんで、止まらないの」深夜のバイト帰りに事故現場を見た女性。数年後、同じ十字路で体験したのは

初夏の深夜に通った十字路
18歳の初夏、深夜のアルバイトを終えてバイクで自宅に向かう途中のことでした。
住宅街を抜けた先の見通しの悪い十字路で、何かが起きた気配だけが残っていたんです。
赤いランプが点滅する記憶だけが頭の片隅に残り、私はそのまま家に帰りました。
翌日、明るくなってから同じ道を通ると、道路脇にカップ麺やお花、お菓子が静かに並べられていました。
お参りの人もちらほら見え、私は思わず手を合わせました。
(昨日の事故で亡くなられた方がいたんだ)
缶飲料やお菓子の種類から、亡くなった方は若い人だったのかもしれないと、ぼんやり感じました。
胸の奥がきゅっとなりましたが、生活に追われるうちに、その出来事はだんだん記憶の奥に沈んでいきました。
同じ道を何度通っても、もう特別な感情は湧かなくなっていたんです。十字路の脇に並んでいたお供え物も、いつのまにか片付けられ、ただの通学路に戻っていました。
数年後の早朝、勝手に切れたハンドル
就職して数年が経ち、私は早朝シフトの仕事に就いていました。
あの十字路を含む道は、職場までの最短ルートでした。
夏に近い朝、空がうっすら明るくなり始めた頃。バイクで例の十字路に差しかかった瞬間、頭の中に映像と音が一気に流れ込んできたんです。
金髪のロングヘアの女性。悲痛な叫び声。悔しさと恐怖の混じった気配が、私の感情に直接食い込んできました。
同時にバイクのハンドルが、私の意志とは関係なく右へとぐっと切れていきます。
反対車線に突っ込みそうな角度でした。どれだけ力を込めても、まっすぐに戻せないし、ブレーキも妙に効かない。
(なんで、止まらないの)
その女性の感情と完全にリンクしているのか、涙が勝手に溢れて視界が滲んでいきました。
心の中で必死に「ごめんなさい」と祈り続けて、ようやくブレーキが効きはじめました。
職場に着いてからも止まらなかった震え
幸い、早朝で対向車はなく、私は何とか車線に戻れました。
脇に止めてエンジンを切ると、心臓だけが大きく鳴っていました。
職場に到着しても、冷や汗と涙はしばらく止まりませんでした。
同僚が顔色を心配してくれましたが、上手く説明できる言葉がありません。
あとから思い返すと、その日はちょうど、あの初夏に通った夜から数えて、命日にあたる時期だったような気がしています。
確証はないけれど、奇妙な符合でした。
あの一瞬、私のハンドルを右に動かしたものが何だったのか、いまも答えは出ていません。
ただ、あの十字路を通るたびに、もう一度、静かに手を合わせるようになりました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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