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「神経質すぎませんか」上の階から響いた生活音。だが、住民と遭遇した時の言葉に絶句

「神経質すぎませんか」上の階から響いた生活音。だが、住民と遭遇した時の言葉に絶句
朝6時に始まり、夜11時を過ぎても終わらない
1年ほど前、当時住んでいたアパートの上の階に、新しい家族が引っ越してきた。
小さな子どもが2人いるようで、階段ですれ違ったときには軽く会釈を交わした。
にぎやかになるな、くらいの気持ちだった。
変化に気づいたのは、その週の終わりだ。
朝6時、天井の上でとん、とん、と音が鳴りはじめる。
走るような足音と、床が沈むような振動。それが夜11時を過ぎても止まらない日が、来る日も来る日も続いた。
「今日も、朝からずっとだ」
誰に聞かせるでもない声が漏れた。眠りは浅くなり、日中は頭の芯が重い。
仕事帰り、玄関の鍵を開ける前に深呼吸をするのが癖になっていた。このままでは体を壊す。私は勇気を出して、管理会社に電話をかけた。
「上の階の音で、眠れない日が続いていて」
担当者は私の話を最後まで聞いてから、落ち着いた声でこう言った。
「お部屋は伏せます。まずは全戸へのお知らせという形で、様子を見させてください」
数日後、各戸のポストにお知らせが配られ、エントランスの掲示板にも同じ紙が張り出された。
生活音への配慮をお願いします、という当たり障りのない文面で、どの部屋のことかは書かれていない。
角を立てないやり方に、私はほっとした。それでも私には大きな一歩だった。
エントランスで、私は何も返せなかった
それから一週間ほど経った夕方、買い物袋を提げて帰ると、エントランスに上の階の母親が立っていた。
私の顔を見るなり、その目がすっと冷たくなった。
「あなたが管理会社に言ったんですか?だから、あんな紙が来たんですか?神経質すぎませんか」
「子どもがいるんだから、生活音くらいお互い様でしょう」
声には棘があった。それでも、まとめきれない髪も、抱えた荷物が今にも落ちそうな腕も、この人に余裕がないことを物語っていた。
私は何も返せないまま会釈だけして部屋に戻り、しばらく玄関に立ち尽くした。神経質なのは、私のほうだったのだろうか。
管理会社から電話があったのは、その数日後だった。担当者の声は、前より少しだけ張りがあった。
「実は、ほかのお部屋からも同じご相談が複数寄せられていました」
「あらためて、個別にお伝えしました。ご不便をおかけしました」
私だけではなかった。その一言で、胸の奥に詰まっていたものがすっとほどけた。
それ以降、夜遅くの音は目に見えて減った。
上の階の母親とは、廊下ですれ違えば会釈をする関係のままで、特別なやり取りはない。謝られてもいないし、仲良くもなっていない。
それでも私は、静かな夜を取り戻した。我慢し続けなくてよかったと、今は思う。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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