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「修理代が20万?騙されてるわよ」修理に口だけ出しにきた義姉。だが、業者の一言で立場を失った瞬間

庭が、池になっていた朝
義母の家は、うちと同じ敷地の奥にあります。その朝、庭に出ると土が水を吸って光っていました。
床下から、水が湧き出しています。
体が動かないから任せる、と義母は布団の中で言いました。前の晩から熱を出していたのです。
私が電話したのは、義母が二十年頼んでいる二軒先の水道屋さんです。
見積もりは20万円。
破裂した管の交換と、庭を掘り返して埋め戻す分でした。
妥当な額だと、義母もうなずきます。
そこへ車の音がして、近所に住む義姉が入ってきます。心配して来たのだと、そのときは思いました。
「修理代が20万?騙されてるわよ」
お義母さんが昔から頼んでいる方だと説明しても、義姉は鼻で笑います。
「でも、窓口があなたじゃね。向こうも舐めるでしょ」
床下の写真を出して、破裂した箇所と掘る範囲まで説明しました。
それでも他に旨いことできたんじゃないの、と義姉は繰り返すばかりです。財布を出す気配は、ありません。
書類を広げた、その前で
昼過ぎ、水道屋さんが工具箱を提げて来ました。すると義姉が、私を押しのけるように前へ出ます。
「まあ、こんなに安くしてくださるんですか。この規模だと、そりゃ掘りますよねえ」
ついさっきまで、騙されていると言っていた人の声とは思えません。
水道屋さんは頭を下げ、玄関先で書類を広げました。
「お支払いは、いつも通り口座振替でよろしいですか」
「……あ、それは、他の人に聞いてください」
「では普段の使用量を。洗濯機は、どちらに置いてます」
「それも、ちょっと」
水道屋さんが、書類から顔を上げました。
「お姉さんは、こちらにお住まいの方ですか」
「……いえ」
「あ、違うんですか。……失礼しました」
玄関が、静かになりました。義姉の耳が、赤くなっていきます。そこへ襖が開いて、寝間着のままの義母が出てきました。
「その子に全部お願いしてるの。お金も、うちから出すのよ」
心配で言っているだけだと、義姉が声を上げます。
「じゃあ、あんたが20万立て替えてくれるの」
義姉は口を開き、そのまま閉じて、一歩下がりました。水道屋さんは気まずそうに、工具箱の取っ手を握り直します。
私は、義姉に向き直りました。
「お金も出さない、住んでもいない。それで口だけ出されるのは、困ります」
義姉は何も言わず、靴を履いて出ていきました。
工事は三日で終わりました。その週の終わりに、義姉から電話がかかってきます。
「……あの、お義母さんの具合、いかがですか」
私に敬語を使ったのは、それが初めてでした。今も義姉が義母の家へ行くときは、先にうちへ電話が入ります。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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