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妻「動けない、手伝って」→「そうなんだ、おやすみ」生後1ヶ月の吐き戻しを放置した夫。後日、妻が仕掛けた罠で仕返しした話

吐き戻しまみれの深夜
息子がまだ新生児だった頃の話だ。
とにかく吐き戻しの多い子で、授乳のたびに私はタオルを何枚も抱えて身構えていた。
その夜も、授乳を終えてゲップをさせていたときだった。いつもとは比べものにならない量を、息子は一気に吐き戻した。
ソファも、私の服も、息子の肌着も、あっという間にびしょ濡れになった。
夜中の二時。
頭はまるで働かず、どこから手をつければいいのかも分からない。泣きそうになりながら、私は濡れた息子を抱えて立ち尽くしていた。
そこへ、トイレに起きてきた夫が通りかかった。
「どうしたの?」
私は救われた気持ちで、息子が盛大に吐き戻してしまったこと、あちこち濡れて途方に暮れていることを、早口で伝えた。
両手は息子でふさがっていて、どうにもならない。
「動けない、手伝って」
寝室へ引き返した背中
夫は、濡れたソファと私を、ぼんやりと見比べた。そして、あくびをひとつ。
「そうなんだ、おやすみ」
それだけ言い残して、夫はさっさと寝室へ引き返していった。
一瞬、頭が真っ白になった。
手伝ってくれるどころか、タオル一枚差し出すでもなく、彼はもう布団に潜り込んでいる。
結局、私は片手で息子をあやしながら、ソファを拭き、肌着を替え、自分も着替え、洗濯機を回した。
すべてが片づいた頃には、窓の外がうっすらと白みはじめていた。
眠い目をこすりながら、私の中で、ふつふつと何かが煮えていた。
怒鳴っても、この人には響かない。それは、これまでの経験でよく分かっていた。
(言葉で分からないなら、体で分かってもらおう)
翌朝に仕込んだ一手
翌朝。出勤の支度をする夫の隙をついて、私は洗面所にそっと忍び込んだ。
手にしていたのは、夏場に愛用しているハッカのスプレー。
もちろん、体に害のない量だ。
畳んであった夫の下着に、私はそれをひと吹きした。ひんやりとしたミントの香りが、ふわりと立ちのぼる。何食わぬ顔でそれを畳み直し、私は台所へ戻った。
「いってきます」と、いつも通り夫は出かけていった。
その日の夕方、帰宅した夫の顔は、どこか青ざめていた。
「なあ、なんか今日、下がずっとスースーして、大変だったんだけど」
「あら、そうなんだ」
私は、昨夜の彼とそっくりの声色で、そう返してみせた。夫は、はっとした顔で私を見た。
「もしかして、ゆうべの……」
語尾は続かなかった。
ばつが悪そうに目を逸らし、それから小さな声で「ごめん」とこぼす。
それ以来、夜中に息子が吐き戻しても、夫は真っ先に飛び起きてタオルを取りに走るようになった。
ひんやり一発の効き目は、どんな説教より確かだったらしい。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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