Share
【実話怪談】「同じ場所をグルグル」竹林で1時間迷った4女性→時計を見たら5分しか進んでなかった朝

【実話怪談】「同じ場所をグルグル」竹林で1時間迷った4女性→時計を見たら5分しか進んでなかった朝
いつもの道のはずが竹林の中
中学生の頃から、不思議な体験や霊が見えるようなことを繰り返してきました。
あの朝も、私にとっては日常の延長のはずだったんです。
普段は自転車通勤ですが、その日はなんとなく徒歩で出ようと思いました。
子供を幼稚園に送り届け、いつもと同じ住宅街の道を歩いていました。空は薄曇り、湿った土の匂いがしていたのを今でも覚えています。
ふっと顔を上げると、視界が急に暗くなっていました。両脇に細い竹がびっしりと立ち並び、足元には乾いた笹の葉が散っています。
気づいたら、私は近所の竹林の中を歩いていたのです。
この竹林を抜けても職場には行けます。ただ遠回りなので、普段は絶対に通らない道でした。
なぜ自分がここに足を踏み入れたのか、まったく記憶がありません。
「ここ、さっきも通ったよね」
道は知っているからと、とにかく職場へ急ぎました。前を向いて足を進めても、進めても、竹の隙間から見える景色は同じです。同じ太さの竹、同じ角度に倒れた一本、同じ位置の苔。
(ここ、さっきも通ったよね)
背筋に冷たいものが流れました。何度も同じところをグルグル歩き回って、いつまで経っても竹林を抜けられません。
「同じ場所をグルグル」
気がつくと、口の中で何度もそうつぶやいていました。
携帯を取り出しても電波は立っているのに、地図アプリの自分の位置が円を描くばかりでした。
遅刻するという焦りと、得体の知れない不気味さで、冷や汗が背中をつたいます。
一時間ほど歩いた感覚があり、太ももが重くなり始めた頃でした。風が止まり、竹の葉が擦れる音さえ聞こえなくなりました。
横道から、ひとりの男性がふいに姿を現したのです。年齢も顔立ちもよく覚えていません。ただ、こちらを見もせずに前へ歩いていきました。
時計は5分しか進んでいなかった
「この人について行かなきゃ」と直感的に思い、男性の背中を追いました。
すると数分歩いただけで、いつも通っている見慣れた道に出てしまったんです。
振り返ると、男性の姿はもうどこにもありませんでした。
竹林の入口も、いつもの感覚より近い場所にあった気がしました。
その時です。自転車に乗ったよく会う上司が、すっと横を通り過ぎながら声をかけてくれました。
「おはよう」
慌てて挨拶を返しました。
上司も遅刻したのかと思い、私は腕時計に目を落としました。
5分。たった5分しか針は進んでいません。いつもの出勤時間そのままでした。
あの一時間はなんだったのか。あの男性は誰だったのか。
十年経ったいまも、誰にも説明できないままです。家族に話しても笑われるだけで、私自身もたまに本当にあった出来事なのかと首をかしげる夜があります。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


