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「乗せてって!」毎回車前提の遊び場ばかり指定するママ友。だが、ガソリン代も払わず去った帰り道の本音とは

最初は二つ返事で送迎していた
娘が幼稚園に上がってすぐ、隣のクラスのママと仲良くなった。子ども同士もすぐに打ち解け、休日も一緒に過ごすようになった。
そのママは車を持っていなかった。最初の数回は駅前のショッピングモールや徒歩圏内の公園で遊んだ。だが回を重ねるごとに、提案される場所は明らかに変わっていった。
「乗せてって!」
当然のように告げられた一言に違和感を覚えたのは、4回目くらいだったと思う。
隣町の大型公園、市外のキッズパーク、車で40分かかる動物園。挙がる候補は全部、車でしか行けない場所だった。
子ども同士が本当に仲が良かったから、私は何も言わずに毎回ハンドルを握った。
週末になれば「今度はどこ行く?」と当たり前のように聞かれるようになった。提案するのは決まって彼女、運転して連れて行くのは決まって私。役割が固定化していくのに、誰もそれを口にしない時間が続いた。
お礼の言葉だけは丁寧だった
気になっていたのは、ガソリン代も駐車場代も一切渡してこないことだった。高速代がかかる場所でも同じ。
半年経っても、彼女から千円札一枚出てきたことはない。
下の子が増えてチャイルドシートを足した日も、何も言われなかった。
「今日もありがとうね、本当に助かった!」
別れ際、満面の笑みでそう繰り返されるたびに、私の中で何かが少しずつ削れていった。
お礼は丁寧。態度も悪くない。だからこそ余計に言い出せなかった。
一度だけ「ガソリンって意外と高くてさ」とこぼしたことがある。彼女は「ほんと最近高いよね〜」と他人事のように笑って、それで話は終わった。
ある週末、片道50分かけて隣県のテーマパークに連れて行った帰り道。後部座席で子ども二人が寝てしまい、車内が静まり返った。彼女がポツリと呟いた。
「あー、車ある人ってほんと羨ましい。うちは絶対買わないけどね」
絶対買わないけどね、の部分が妙に耳に残った。買えないのではなく、買わない。送ってもらえる相手がいるから、必要がないということだった。
気づいたときには戻れない関係
家に着いてシートを降りた瞬間、彼女はいつも通り「ありがとう、また誘うね!」と笑顔で去っていった。ガソリンメーターは半分以下まで減っていた。
夫に話したら呆れた顔で「それ普通お金渡すでしょ」と言われた。
私もそう思う。でも今さら「次からガソリン代お願い」とは切り出せなくなっていた。
子ども同士の仲を考えると関係を切るのも違う気がして、結局私は今も週末になるとハンドルを握っている。お礼の笑顔だけが、毎回きっちり置き土産のように残っていく。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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