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「私が乗って持ってくるわ」新車を隣の県から持ってきてくれると言った義母。だが、帰ってきた時の姿を見た結果

家族3人の最初の一台
赤ちゃんが生まれるのに合わせて、車を買うことになった。
予算と希望に合う車種が近場にはなくて、夫がネットで根気よく探してくれた。
隣県の販売店にちょうどいい一台があり、陸送費を聞いたら片道だけで思った以上の金額だった。
その話を義実家でしたとき、義母がはずんだ声で言った。
「私が乗って持ってくるわ」
義父と二人で取りに行って、運転して持ってきてくれるという。
夫も「助かるね」と即答した。
車で2時間ほどの距離だ。首がまだ座らない赤ちゃんを長時間ドライブに乗せるのは可哀想で、私は家で待っていることになった。
夫を玄関まで見送ったとき、頭の中ではもう想像が膨らんでいた。
納車のキーを夫から受け取って、初めての助手席に乗る瞬間。チャイルドシートを後ろに据えて、家族3人で近所をひと回りする土曜の昼下がり。
玄関先で告げられた一言
夕方、車のエンジン音が家の前で止まった。私は赤ちゃんを抱いて玄関に出た。新車の助手席のドアがゆっくり開き、出てきたのは義母だった。
後部座席のドアが開き、義父が降りてくる。運転席にいたのは夫だった。
「いい乗り心地だったわよ、揺れも少なくて」
義母は満足そうにそう言って、私に向かってニコッと笑った。
夫は「母さんずっと助手席で寝てたよ」と苦笑いしている。義父が後ろから「いい買い物したな」と頷いている。
運転席のシートには、夫の体の重みがまだ少し残っているように見えた。助手席の足元には、義母のバッグの形に沿った浅いへこみができていた。
新車の匂いは、もう私のものじゃなくなっていた。
あ、と声が出かけて、飲み込んだ。
送ってくれたのはありがたい。陸送費も浮いた。文句を言うところは何もないはずだった。
心が狭いと思いたくない理由
その夜、ベビーを寝かしつけてから一人でリビングに座った。新車のキーは食卓に置かれたままで、義母のハンドクリームの香りがまだ少しだけ残っていた。
最初に助手席に座りたかった。納車の瞬間に家族3人で乗りたかった。
普段から自慢の息子と呼ぶ義母にとって、夫はいくつになっても恋人気分なのかもしれない。送ってもらった手前、ありがとうしか言えない自分が、心の狭い嫁なのだろうか。
夫に話してみたら、「考えすぎだよ」と笑われた。
たぶん夫もそう思って終わるのが正解だ。それでも、新車に最初に乗った人の名前が、これから何年もこの車の話題に貼りついてくる。それだけがずっと胸につかえている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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