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「この家はこれが普通なのかな」親戚の集まりで女性陣だけ台所で作業していた。我慢出来ずに夫に相談してみた結果

「この家はこれが普通なのかな」親戚の集まりで女性陣だけ台所で作業していた。我慢出来ずに夫に相談してみた結果
親戚の集まりで声をかけられて
義実家の親戚が大勢集まる日のことでした。
玄関で挨拶を済ませた直後、義母がエプロンを差し出しながら笑顔で近づいてきました。
「ちょっと手伝ってね」
軽い調子だったので、最初は本当に少しの手伝いのつもりでした。
野菜を切る、皿を並べる。それくらいなら、と思って腕まくりをしたのを覚えています。
ところが台所に入ると、話はどんどん大きくなっていきました。煮物の味付けから、揚げ物の段取り、取り皿の数まで。気づけば献立全体の流れを、嫁である私が仕切るような形になっていたんです。
義母は「分からないことがあったら聞いてね」と一度だけ言って、リビングのお茶請けを取りに戻っていきました。
男性陣はリビング、女性陣は台所
顔を上げると、義実家の男性陣はリビングでビールを開けながら談笑していました。
一方で、台所に立っているのは私と義姉と義叔母だけ。
誰かが「女性が動いて」と命じたわけではありません。
ただ、空気がそうなっていました。
(この家はこれが普通なのかな)
そう自分に言い聞かせて、違和感を飲み込みました。手を止めれば話が止まる気がして、止めるに止められなかったんです。
揚げ油の温度を見ながら、頭の片隅でずっとモヤモヤが渦を巻いていました。
途中で皿を運ぶふりをしてリビングに出て、夫にそっと伝えました。
「ちょっと、台所に女性ばっかりなんだけど」
夫はうなずいてくれましたが、その場では席を立ちませんでした。
義父や伯父の手前、気を悪くさせたくないという表情だったので、私もそれ以上は言えませんでした。
飲み込んだ違和感の重み
結局その日は、後片付けの最後の一皿まで、ほとんど私が動き続けました。腰を伸ばしたのは、玄関で見送りを終えたあとです。
家に帰ってからもう一度、夫に静かに話しました。今日の構図はやっぱりおかしいよと。
夫は黙って聞いて、後日、義母にそっと話してくれたようでした。
次の集まりからは、義父が小鉢を並べてくれたり、義弟が湯飲みを下げてくれたりと、盛り付けを男性陣が手伝う場面が少しずつ増えました。
劇的な変化ではありません。それでも空気は確かに動き始めています。
あの一日のことを思い出すたび、軽く頼まれたはずの一言がここまで広がるのかと、胸の奥に小さなしこりが残るんです。
誰が悪かったのかと聞かれれば、誰でもないと答えるしかありません。
それが、あの日のいちばん厄介なところでした。エプロンを外して帰路についた車内の、あの疲労感だけは今もはっきり覚えています。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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