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「もう、会社辞める」同僚からの突然の報告→「いいんじゃない?」と私が引き留めなかったワケ
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辞めたい同僚
「もう、会社辞める」
夜の22時を過ぎた頃、スマホの画面に映し出されたのは、同僚からのそんな通知でした。
彼女とは同期で、仕事の悩みも共有し合う仲です。
でも、一つだけ困った癖がありました。それは、少し仕事が忙しくなったり、上司に注意されたりするたびに「もう辞める」と口にすることです。
これまでは、そのたびに「そんなこと言わないで」「あなたが必要だよ」と、彼女の心を必死に繋ぎ止めてきました。
しかし、その夜のやり取りは、いつもと少し違いました。
私 :「そっか。いいんじゃない?」
同僚:「えっ? 止めないの?」
私 :「だって、ずっと辛そうだったし。自分で決めたなら、それが一番だよ。新しい道、応援するね」
スマホを握りしめたまま、数分間、返信は途絶えました。既読はついているのに、画面は静かなままです。
引き留めなかった理由
私が今回、あえて引き留めなかったのには理由があります。
彼女の「辞める」という言葉は、本心ではなく、周囲の関心を引くための道具になっていたからです。毎回、全力で励ますたびに、私のエネルギーは少しずつ削られていきました。「辞める」と言えば誰かが優しくしてくれる……そんな甘えのループを、どこかで断ち切らなければいけないと感じていたのです。
それに、もし彼女が本当に人生を変えたいと思っているのなら、私の引き留めは彼女の決断を鈍らせる「邪魔」でしかありません。
本当に辞める覚悟があるのなら、私の「いいんじゃない?」という言葉は、背中を押すエールになるはずだと思ったのです。
翌朝、彼女はいつも通りの時間に、いつも通りの顔で出社してきました。
結局、退職届が提出されることはありませんでした。それどころか、あれほど頻繁に届いていた「辞めるメッセージ」は、その日を境にパタリと止んだのです。
彼女は気づいたのかもしれません。言葉を「武器」にして人をコントロールすることはできないのだと。
優しさとは、相手の言うことをすべて受け入れ、なだめることだけではありません。時には、相手の言葉をそのまま本人に返し、自分の足で立ってもらうことも、大切な友情の形なのだと学んだ出来事でした。
今、私のスマホはとても静かです。
でも、その静かさは、お互いが自立した関係になれた証拠のように感じて、とても心地よいものです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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