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「これね、なかなか手に入らないのよ。みんなで食べてね」無施錠の玄関から侵入してきた隣人。手渡された惣菜パックの裏を見て、私は背筋が凍った

無言で開けられた玄関ドア。招かれざる客の正体
夫の両親と同居する生活は、ただでさえ気を遣うことの連続です。
しかし、私にとってそれ以上に頭の痛い種がありました。それは、家の向かいにある町工場の「お母さん」の存在です。
私としては会釈を交わす程度のご近所さんという認識でしたが、どういうわけか私は彼女の格好の標的になってしまったようでした。
私が妊娠したことが知れ渡ると、顔を合わせるたびに「予定日はいつなの?」「男の子?女の子?」と根掘り葉掘り聞いてくるようになりました。
適当に話を合わせても、彼女の勢いが衰えることはありません。
無事に出産を終えた後も、「お祝い、近いうちに持っていくからね」と口ばかりで、気づけば1年の月日が流れていました。
真綿で首を絞められるような、じっとりとしたストレスを抱える日々。
そんな不気味なご近所付き合いが日常と化していた、ある日の出来事です。
子供を外で遊ばせた後、うっかり玄関の鍵をかけ忘れたまま、リビングでテレビを眺めて一息ついていました。
すると唐突に、玄関のドアが「ガチャリ」と開く音が家の中に響いたのです。
「うそ……誰?」
家族が帰宅するには、いくらなんでも早すぎる時間帯です。
尋常ではない気配を感じ取った愛犬が激しく吠え始め、そのただならぬ雰囲気に怯えた子供も大声で泣き出しました。
静かだったリビングは、あっという間に大混乱に陥りました。
胸の鼓動を早めながら、私は恐る恐る玄関口へと足を進めました。
そこには、あろうことか向かいの工場の「お母さん」が立っていたのです。
インターホンも押さず、勝手にドアを開け放ち、我が家の中を覗き込んでいる異様な光景。
非常識極まりないその振る舞いに、私は恐怖のあまり声すら出せず、ただ顔を引きつらせることしかできませんでした。
不自然に剥がされたシールと、得体の知れない惣菜
「これね、なかなか手に入らないのよ。みんなで食べてね」
彼女は悪びれる様子など微塵も見せず、スーパーの惣菜コーナーでよく見かけるような、プラスチック容器に入ったお稲荷さんを差し出してきました。
あまりの出来事に思考が停止していた私は、無意識のうちにそのパックを受け取ってしまいました。
用は済んだと言わんばかりに、彼女はそそくさと踵を返して帰っていきました。
手元に残された、お稲荷さんの入った容器。
ふと嫌な予感がして裏面を確認した私は、思わず息を呑みました。
なんと、原材料名や消費期限が記載されているはずのシールだけが、不自然なほど綺麗に剥がされていたのです。
一体いつ作られたものなのか、本当にスーパーの店頭に並んでいたものなのかさえ定かではありません。
「こんな得体の知れないもの、怖くて絶対に家族の口には入れられない……」
私はすぐにゴミ箱へ捨てようとしましたが、帰宅後に事の顛末を聞いた夫は「別に気にすることないだろ、いただきます」と笑いながら、あっという間に完食してしまったのです。
幸運なことに夫の体調が崩れることはありませんでしたが、あの時の背筋が凍るような恐怖と、夫のあまりにも楽観的な態度は一生記憶から消えることはないでしょう。
この恐ろしい体験を機に、ほんの少し目を離す隙であっても、必ず玄関の鍵を施錠するようになりました。
それが私にとっての、何よりの自衛手段です。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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