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「また俺の隣?好きだなぁ」飲み会でいつも隣に座ってくる後輩。だが、僕が静かに距離をとったワケ

服も靴も、気づけば僕と同じものになっていた
大学生のころ、サークルに僕のことをすごく慕ってくれる後輩がいました。
何を話しても楽しそうに聞いてくれるので、最初は素直に嬉しかったのを覚えています。
変化に気づいたのは、彼が着てきたシャツでした。僕が前の週に着ていたものと、色も形もよく似ています。次に会ったときには、靴まで同じものでした。
「先輩の服、やっぱりいいですよね。俺、こういうの選ぶの苦手なんで」
「いや、別に俺もそんな考えて選んでないけどな」
笑って返しましたが、少し不思議な気持ちにはなりました。
飲み会でも、彼は真っ先に僕の横の椅子を引きます。
「先輩、今日もここいいですか?」
「また俺の隣?好きだなぁ」
「だって、先輩と話すの楽しいんですよ」
そう言われると断りにくく、僕もそのまま座っていました。ただ、ほかのテーブルで盛り上がっていても、彼はほとんど僕のほうばかり見ています。僕もいろいろな人と話したかったので、少しずつ居心地の悪さを感じるようになりました。
そしてその夜、彼が嬉しそうに財布を取り出しました。
「先輩、見てください。これ」
「え、それ……」
「先輩と同じ財布、僕も買っちゃいました」
僕が使っているものと、本当に同じ財布でした。
「財布まで同じにしたの?」
「前からいいなって思ってたんですよ。やっと見つけました」
悪気がないのは分かります。むしろ本当に嬉しそうだったので、僕も強く言う気にはなれませんでした。
僕が静かに返した言葉
次の飲み会でも、彼はやっぱり僕の隣に座りました。
また財布の話になったとき、僕は向かいに座っていた同期を見て、ふと思いつきました。
「そういえば、その財布、こいつも前から探してたんだよ。ちょっと見せてやってよ」
彼は一瞬僕を見ましたが、同期がすぐに身を乗り出しました。
「それ、どこで買ったの?俺も見てたんだけど見つからなくてさ」
「あ、これですか?駅の近くの店にありましたよ」
最初は戸惑っていた彼も、少しすると同期と普通に話し始めました。
僕はそのタイミングで席を立ち、ほかの後輩たちのところへ行きました。
帰り際には、彼にこう声をかけました。
「今度はあいつらとも一緒に飲めば?けっこう話合ってたじゃん」
「ああ、確かに。今日ちょっと楽しかったです」
次の飲み会では、彼は少し離れた席でほかの後輩たちと笑っていました。着ていたのも、僕には見覚えのないシャツでした。
僕を見ると、いつも通り「先輩、お疲れさまです」と声をかけてきます。ただ、そのまま僕の隣に座ることはありませんでした。
そのうち僕が忙しくなり、サークルに顔を出す機会も減りました。久しぶりに部室を覗いたとき、彼は仲間の輪の中から僕に気づき、笑って手を挙げました。
それを見て、少しほっとしました。
ずっと僕の隣にいるより、いろいろな人と笑っているほうが、きっと彼自身も楽しかったのだと思います。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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