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「炭酸水、冷蔵庫に入れとけよ」両手に買い物袋を抱えた妻に命じ動かない夫。だが、妻が投げ返した言葉で顔色が真っ赤に

「炭酸水、冷蔵庫に入れとけよ」両手に買い物袋を抱えた妻に命じ動かない夫。だが、妻が投げ返した言葉で顔色が真っ赤に

両手がふさがっているのに

パートと家事に追われる毎日で、休日くらいは少し分担してほしい。そう思っていた矢先のことだった。その日も私は、家族の食料をまとめ買いして、両手に食い込むほど重い買い物袋を提げて帰ってきた。玄関の鍵を開けるのも一苦労で、腕はとっくに限界だった。

リビングをのぞくと、夫が休日のソファに深々と沈み込み、スマートフォンのゲームに夢中になっていた。朝、私が出かけたときと同じ体勢のままだ。テーブルには朝のコーヒーカップが置きっぱなしで、この人は本当に一歩も動いていないのだと分かった。私が重い袋を抱えてキッチンへ運ぶ、その目の前で、夫は画面から目も離さずに言い放った。

「炭酸水、冷蔵庫に入れとけよ」

買い置きを切らしていたのを思い出したらしい。

ついでに、という口ぶりですらなかった。ただの命令だった。

「今から冷やしても、すぐには冷たくならないけど」

「いいから早く。ぬるいの飲みたくないんだよ」

自分は指一本動かさず、両手のふさがった私に平然と指図してくる。積もり積もったものが、ここで一気にこみ上げてきた。

妻が投げ返した言葉

私は買い物袋をいったん床に置くと、袋の中から炭酸水のペットボトルを一本つかみ出した。そして、夫の目の前のテーブルに「ドン」と置く。まっすぐ夫の目を見て、私は言った。

「自分で冷やして自分で開ければ?」

ゲームを操っていた手が、ぴたりと止まった。夫は虚をつかれた顔で、私とペットボトルを交互に見ている。まさか言い返されるとは、思ってもみなかったらしい。

夫の顔が、みるみる赤くなっていく。

「……分かったよ。自分でやる」

夫はのそりと立ち上がり、決まり悪そうにペットボトルを持って冷蔵庫へ向かった。あれだけ「入れとけよ」と偉そうにしていた人が、自分の飲み物を自分で冷やしに行く。ただそれだけのことが、妙に痛快だった。

それからというもの、夫は私が荷物を抱えて帰ると、自分からソファを立つようになった。

「持つよ。半分こっちに寄こして」

あの一言が、よほど胸に刺さったらしい。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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