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「この家、ペットボトル洗ってないわね」ゴミ袋を一つずつ開けて確認する住人。だが、管理会社の通告で一変

「この家、ペットボトル洗ってないわね」ゴミ袋を一つずつ開けて確認する住人。だが、管理会社の通告で一変
ゴミ袋を開けて確認する隣人
越してきた当初、同じ階に住む女性は「しっかりした人」に見えた。ゴミ出しのルールに厳しく、掲示板の注意書きをいつも気にかけている。それだけなら、頼もしい住人だったはずだ。
様子がおかしいと気づいたのは、ゴミ置き場に「分別を守ってください」と張り紙が出た数日後だった。彼女が、他人のゴミ袋を一つずつ開けて中身を確認していたのだ。
ある朝、私がゴミを出しに行くと、彼女は袋の口を広げてのぞき込みながら、平然と言った。
「この家、ペットボトル洗ってないわね」
「あの、それ、よその方の袋ですよね」
「ルールを守らない人がいるか、確かめてるだけよ」
悪びれる様子はまるでない。彼女は次の袋に手を伸ばし、また口を開けていく。
「これは端の部屋の人。こっちは、いつも生ゴミの水切りが甘いのよね」
名字も部屋番号も、すっかり頭に入っているようだった。誰が何を捨てたか、住人の前で当たり前のように読み上げていく。
後日、私の家のゴミ袋にも付箋が貼られていた。「収集日が違います」とある。けれど確認しても、曜日は合っていた。前の晩に出したのが、気に入らなかったらしい。
「ねえ、見張られてるみたいで、こわいよね」
「わかる。この前、うちの袋も開けられてたの」
顔を合わせた住人とは、いつしかそんな話ばかりするようになっていた。
管理会社の一枚の通告
さすがに限界だった。私を含めた何人かの住人が、そろって管理会社に相談した。
ゴミ袋を勝手に開けられ、中身を言いふらされていること。身に覚えのない付箋を貼られていること。
ほどなくして、ゴミ置き場に一枚の通告が貼り出された。
「他人のゴミ袋を開封し、中身を確認する行為はおやめください」
管理会社の名前で、はっきりそう記されていた。その下には、悪質な場合は然るべき対応を取る、とまで添えられている。
その紙を読んだ彼女の顔から、みるみる血の気が引いていった。名指しはされていない。それでも誰を指しているかは、この階の全員が分かっていた。
「…私は、ルールを守ろうとしただけよ」
そばにいた住人に、彼女は言いかけた。
けれど返ってきたのは、冷ややかな沈黙だけだった。
「勝手に人の袋を開けるのは、さすがにやりすぎですよ」
年配の住人がそう口にすると、周りの何人かが小さくうなずく。彼女は続く言葉をのみ込み、うつむいて口をつぐんだ。
翌朝から、彼女がゴミ置き場に長居することはなくなった。誰かと目が合うと、逃げるように自分の部屋へ戻っていく。人のゴミをのぞいて回っていた人が、今は自分の袋をそそくさと置いて、足早に去っていくだけになった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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