Share
「うるさい!聞こえてるわ!」ただ義母が呼んでると伝えただけなのにキレる義父。だが、義姉の正論で黙り込んだ瞬間

妊娠中の夏帰省で飛んできた怒声
二人目を妊娠して7ヶ月、上の子を連れて夫の実家へ帰省した夏の昼下がりのことです。
義姉も子どもを連れて顔を出しに来ていて、リビングは賑やかでした。私が上の子と床で絵本を読んでいると、台所の方から義母の声が二度三度と聞こえてきました。
「お父さーん、お父さーん」
義母は義父をいつも下の名前にさんを付けて呼んでいて、その日も同じでした。
耳が遠い義父はテレビの前で気づいていません。義母が呼んでいることに気づいた私は、立ち上がってソファに近づき、とっさに伝えました。
「お義父さん、お義母さんが呼んでますよ」
すると義父はテレビから目も離さず、低い声でこちらに吐き捨てたのです。
「うるさい!聞こえてるわ!」
一瞬で全身が冷たくなりました。横にいた上の子がきょとんと私を見上げます。お腹の子が驚いたように動いた気がして、私はお腹に手を当てました。
冗談で言っているのかと思って義父の横顔を見ましたが、表情はこわばったままでした。
義姉の一喝と夫の絶縁宣言
その時、廊下から戻ってきた義姉が足を止めて義父を見ました。手にしていた麦茶のグラスをテーブルに置く音が、やけに大きく響きました。
「お父さん、今の何?」
義姉は私のお腹に目をやって、声を強めました。
「妊婦に本気で言ってるの?」
義父の頬がぴくっと動きました。義姉は続けます。
「お母さんが呼んだのを、ちゃんと伝えてくれただけでしょ。聞こえてなかったのはお父さんじゃない」
義父は口を開きかけて、何も言えずにテレビへ視線を戻しました。台所から出てきた義母も状況を察して、義姉の隣に立ちます。
「ありがとうって言う場面でしょ、お父さん」
義姉のもう一押しで、義父はリモコンを握ったまま固まりました。
何度かボタンを押そうとして、結局押せずにテーブルに置きました。場の空気が完全に変わりました。義父は座ったまま小さくなっていきます。
夕方、駅まで送ってくれた夫の車内で、私は震える声で昼間のことを話しました。夫はハンドルを握ったまま、しばらく黙っていました。
「あれはさすがにない。俺から言う」
翌週、夫は実家に電話を入れたそうです。
「次に妻に同じことをしたら、孫含めてもう連れて行きません」
盆の連絡では、義父から先に短い謝罪がありました。
「この前は悪かった」
次の帰省で顔を合わせた時、義父はこちらと目を合わせず、私の前ではテレビの音量を下げて静かに座っていました。「はっきりして、よかったです」とだけ夫に伝えて、私は二人目の出産準備に集中することができました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


