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「やり方が間違えてるのよね」遠回しに嫌味ばかり言うパート。だが、現場を見た他の先輩パートの独り言で状況が一変

誰にも気づかれないように続く嫌がらせ
アルバイトを始めてしばらく経った頃、1人のパートの女性に目をつけられた。
その人は遠回しな言い方が得意だった。
直接「できない」とは言わず、「これ、前の人もうまくいかなかったんだよね」「やり方が間違えてるのよね」と、じわじわと自信を削るような一言をさりげなく挟んでくる。
また、シフトが重なるたびに仕事の割り当てをいつの間にか変えられて、面倒な作業ばかりが自分の担当になっていた。
厄介だったのは、気が強い人や経験が長いスタッフの前ではその人の態度が変わることだ。
急に声が小さくなり、穏やかで控えめな様子を見せる。
標的を選んで行動しているのは明らかだったが、その切り替えが自然すぎて、周囲には気づかれない。
相談しようにも「見た目には何も起きていない」状態が続いていた。
独り言のように放たれた一言
ある日、そのパートの女性にまた嫌味を言われていると、職場の先輩が通りかかった。
仲の良い先輩で、気の強さで知られていた人だ。
その先輩は立ち止まり、誰に向けるわけでもなく、大きな声でぽつりと言った。
「仕事できないのはどっちよ」
独り言のような口調だった。
けれど、その場にいる全員に届いていた。
パートの女性はそのまま黙り込み、視線をそらして立ち去った。
先輩はそれ以上何も言わず、普通に持ち場へ戻っていった。
それ以来、嫌がらせはぴたりと止んだ。
仕事の割り当てを勝手に変えられることもなくなり、嫌味めいた一言も聞こえなくなった。
職場の空気がそれだけで変わった。
誰かが見ていてくれた。それだけで、ずっと張り詰めていたものがすっと緩んだ気がした。
気づいてもらえないと諦めていた状況が、先輩のひと言ですっかり風向きを変えた。
その後、別の同僚たちもこっそり「あの人、私たちにも嫌な感じだった」と教えてくれた。標的が私だけではなかったことも、その時に初めて知った。
自分一人で抱え込んでいたモヤモヤが、その時から少しずつ軽くなっていった気がする。声を上げてくれる人がいるかどうかで、職場の風景はここまで変わるのだと学んだ日でもあった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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