Share
「50万円は、1年以内に必ず返すから」弟の結婚費用を貸した私。3年後、戻ってきたのが40万円だったワケ

「50万円は、1年以内に必ず返すから」弟の結婚費用を貸した私。3年後、戻ってきたのが40万円だったワケ
「一生に一度だから」と自分に言い聞かせた
3年前、弟から久しぶりに電話がかかってきた。
結婚が決まったという報告のあと、弟は少し言いにくそうに、式や新婚旅行にかかるお金が足りないのだと話した。
「50万円は、1年以内に必ず返すから」
決して小さな金額ではない。断ることも考えた。それでも、式場も日取りも決まっていると聞くと、家族だし、一生に一度のことだからと思ってしまった。
私は少しずつ貯めていた貯金を崩し、50万円を用意した。
結婚式の日、弟はとても嬉しそうだった。私も姉としてご祝儀を別に包み、式が無事に終わったことにほっとした。
「貸してよかったのかもしれない」
そのときは、本当にそう思っていた。
1年を過ぎても、返済の話は出なかった
ところが、約束の1年が過ぎても、弟から返済についての連絡はなかった。
こちらからお金の話をするのは気が重く、しばらく待った。それでも何もないまま年末を迎え、私は思いきって聞いてみた。
「そろそろ返せそう?」
弟から返ってくるのは、「今月はちょっと厳しい」「もう少し待って」といった言葉だった。
催促するたびに、家族にお金を貸した自分まで責めているような気持ちになった。両親に相談したこともある。
母は困ったような顔で言った。
「兄弟なんだから、あまり責めないであげて」
母としては、二人の仲が悪くなるのを心配したのだと思う。それでも私には、自分だけが我慢するように言われた気がして、素直には受け止められなかった。
3年後に戻ってきたのは40万円だった
それから3年。ある日、弟から振り込みをしたというメッセージが届いた。
ようやく返してくれたのだと口座を確認すると、入っていたのは50万円ではなく、40万円だった。
続けて届いたメッセージには、こう書かれていた。
「残りの10万円は、ご祝儀ってことにしてもらえないかな」
私はしばらく画面を見つめた。
ご祝儀なら、結婚式の日にすでに別で渡している。50万円は、あくまで「1年以内に返す」という約束で貸したお金だった。
「ご祝儀は別に渡したよ」
そこまで打って、私は送信するのをやめた。
今さら10万円のことで家族の関係をこじらせるのも嫌だったし、3年間この話をするたびに感じてきた疲れもあった。
弟とは今も普通に話している。ただ、それ以来、家族であってもお金の貸し借りはしないと決めた。
結婚式の写真を見ると、嬉しそうな弟の顔と一緒に、あの50万円のことを少しだけ思い出す。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


