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「テレビばかり見てないで勉強しろ!」家族団欒の場を凍らせた夫。だが、家族に避けられた結果

「テレビばかり見てないで勉強しろ!」家族団欒の場を凍らせた夫。だが、家族に避けられた結果
笑い声が消えた居間
夕食の片付けの前に、子ども3人と居間でテレビを見るのが、わが家のいちばん賑やかな時間だった。
その夜も、バラエティ番組を見ながら、四人で腹を抱えて笑っていた。
「今の、絶対わざとやってるって」
末っ子がクッションを抱えて転がり、上の娘がむせながら麦茶を置く。
そこへ、風呂上がりの夫が入ってきた。テレビの画面をちらりと見て、鼻で笑う。
「こんなくだらないテレビ見てるやつなんているのかと思ったら、ここにいた」
空気が、少しだけ薄くなった。それでも息子は、まだ笑顔のままリモコンを差し出した。
「でも面白いよ?見てみて」
父親を輪に入れようとして、ソファの端まで空けていた。
「テレビばかり見てないで勉強しろ!」
誰も、何も言わなかった。
テレビの中の笑い声だけが、やけに大きく響いていた。息子の手からリモコンが下ろされ、差し出された手が、そのまま膝の上に戻る。
「……お風呂、入ってくるね」
娘がそう言って立ち上がると、それが合図になった。上の子は部屋へ、下の子は宿題を取りに二階へ。私は黙って台所に立ち、皿を洗いはじめた。
誰もいない居間で
五分後、居間には夫だけが残っていた。
空気を察しているのか、気づいてすらいないのか。
夫はスマホを見ながら、ひとりでじっと座っていた。誰も見ていないテレビが、勝手に笑い続けている。
その日から、家族はしぜんと夫を避けるようになった。
子どもたちは、父親が居間に入ってくると、口実を作って散っていく。話が弾んでいても、廊下の足音が聞こえた瞬間に声が小さくなった。
二週間ほど経った夜、夫がぽつりと言った。
「最近みんな、俺がいると散るよな」
気のせいじゃないよ、と私は答えた。
「なんでだよ。俺、何かしたか」
私は布巾を置いて、夫の方を向いた。
「みんな、笑ってる時に馬鹿にされたくないだけだよ」
夫の口が、半分開いたまま止まった。
「……いや、あれは、そういう意味じゃ」
「息子は、一緒に見ようって誘ったの。お父さんと笑いたかったんだよ」
夫は視線をテーブルの木目に落とし、それきり黙り込んだ。
翌週の日曜、居間から久しぶりに笑い声が上がった。同じ番組を、同じ四人で見ていた。
廊下に夫の足音がして、子どもたちの背中が一瞬こわばる。けれど夫は、何も言わずにソファの端に腰を下ろした。
しばらくして、末っ子が思い出したように振り返る。
「お父さん、今の見た?」
「……見た。あれはずるいわ」
ぎこちない一言に、下手な笑い方だった。それでも、その夜は誰も席を立たなかった。
嫌味を言えば、部屋から人がいなくなる。それを覚えるのに、この人は2週間かかったのだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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