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「いつもごめんね」子供を預けるママ友。夜、エレベーター前のママ友の発言に絶句

助け合いのはずだった放課後
同じマンションのママ友とは、子ども同士が同級生で、入学を機に親しくなった。お互い長子の小学校デビューで、最初は手探りだった。
「近所だし、これから助け合っていこうね」
「うん、心強いよ」
私はパート、彼女は正社員。どうしても私のほうが早く帰れるので、下校した子どもたちが我が家で遊ぶのは自然な流れになった。
「いつもごめんね、本当に助かってる」
そう言われれば、悪い気はしない。最初のうちは。
ところが、彼女のお迎えの時間が、月を追うごとに少しずつ遅くなっていった。
17時、18時、そしてとうとう晩御飯の支度を始める時間にまで食い込むようになった。
エレベーター前で聞いた一言
「今日は、お仕事忙しかったのかな」
そう自分を納得させていた。
でも、入学から三か月が過ぎた頃、私はその思い込みを覆される。
18時半すぎ、ゴミを出そうと玄関を出たら、エレベーター前に彼女が立っていた。私はてっきり、子どもを迎えに来たのだと思った。
「あ、待ってね。今、呼んでくるね」
急いで部屋に戻ろうとした私を、彼女の明るい声が引き止めた。
「まだ大丈夫!今から保育園にお迎え行くから」
「それから、買い物もしてくるね」
一瞬、言葉の意味が飲み込めなかった。今から、保育園。
今から、買い物。つまり彼女は、下の子のお迎えも自分の用事も、すべて済ませてから、最後に我が家へ来るつもりなのだ。
「……あ、そう。じゃあ、待ってるね」
笑顔をどうにか保って、私はそれだけ返した。
波風立てずに選んだ距離
部屋に戻って、子どもたちの夕飯を一人分多くよそいながら、頭の中で何度もあの言葉を繰り返した。
「まだ大丈夫」
誰にとって、大丈夫なのだろう。
その夜、帰宅した夫に話すと、箸を持つ手が止まった。
「それ、うちが当たり前の預け先になってるってことだよな」
「うん。さすがに、ないなって思っちゃった」
声を荒らげる気は、なかった。彼女を問い詰めて、ご近所で気まずくなるのも避けたい。
私たちが選んだのは、ただ静かに引くことだった。
「うちの子の下校時間、少しずらそうか」
夫の提案にうなずいて、翌週から我が家は習い事を増やし、家にいる時間を減らした。
彼女を責めることも、本音をぶつけることもないまま、私たちはゆっくりと距離を取っていった。
今はもう、ほどよい間柄で挨拶を交わしている。あの頃のわだかまりも、表向きには消えた。ただ、エレベーターの扉が開くたびに、あの明るい声が耳の奥でよみがえる。
「まだ大丈夫」。あの一言だけは、今も忘れられないでいる。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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