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「プラスチックが混ざっていましたよ」ゴミ袋を勝手に開けて手紙を入れた住人。掲示板に注意書きが貼られた結果

「プラスチックが混ざっていましたよ」ゴミ袋を勝手に開けて手紙を入れた住人。掲示板に注意書きが貼られた結果
ドアを開けると毎回出てくる隣人
分譲マンションに引っ越して二年目になる頃、ある違和感が日常を侵し始めた。
隣に独居する60代の女性が、私のパート出勤の時間、子の帰宅時間、夫の夜の帰り、そのすべてに合わせるかのようにドアを開けて廊下に出てくる。
最初は偶然だと思っていた。だが数か月続けば、もう偶然では片付かない。
廊下で会えば必ず立ち話に持ち込まれる。
先日もそうだった。鞄を肩にかけ家を出た瞬間、隣のドアが開き、笑顔の女性がこちらをじっと見て言った。
「新しいカバン素敵ね、先週の服のほうが合ってたわよ」
足が止まった。私はその鞄を、その日初めて出したばかりだった。
そして「先週の服」の正体まで、相手の口からすらすらと出てきたことが、何より背筋を冷やした。
ポストに入っていた手書きの注意書き
追い打ちは数日後の朝に届いた。郵便受けに無記名の白い封筒が入っていて、開けると見覚えのない筆跡で一文だけ書かれていた。
「プラスチックが混ざっていましたよ」
ぞくりとした。前夜に出したゴミ袋の中身を、誰かが開けて確認しているということだ。
家族で出したゴミを、知らない人が結び目を解いて改めている絵が頭から離れなくなった。
便箋の文字は丁寧で柔らかく、それがかえって不気味だった。差出人の心当たりは、もう一人しかいない。
夜になって帰宅した夫にその便箋を見せた。鞄を置きかけたまま動きを止めた夫が、低い声でこう言った。
「これは管理会社にすぐ相談しよう」
翌朝、私たちは管理会社に出向き、これまでの経緯をひとつずつ伝えた。
廊下での待ち伏せ、過去の服装の記憶、そしてゴミ袋の開封。担当者は思いのほか深刻に受け止めてくれ、共用部全体への注意喚起という形で動くことを約束してくれた。
エントランス掲示板に貼り出された警告文
数日後、エントランスの掲示板に張り紙が出た。穏やかな表現ではなく、はっきりと強い言葉が並んでいた。
他人のゴミ袋を勝手に開封する行為、共用廊下での待ち伏せに該当する行為は、すべてプライバシー侵害にあたるという内容だった。
住戸を特定はしていないが、誰のことかは双方が理解する文面だった。
その日を境に、私が玄関を開けても、隣のドアが連動して開くことはぴたりと止んだ。
廊下ですれ違うことも激減し、立ち話に巻き込まれる場面もなくなった。長く張りつめていた肩から、ようやく力が抜けた朝だった。ただ、過去の服装まで覚えられていた事実だけは、今もこの廊下に薄く貼りついている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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