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「美味しい?また作るからね」お裾分けをしてくれる親戚。だが、中途半端な量のお裾分けの正体に絶句

美味しいまた作るからねお裾分けをしてくれる親戚だが中途半端な量のお裾分けの正体に絶句

中途半端な量のお裾分け

近所に住む親戚は料理上手で評判だった。

炊き込みご飯、煮物、その土地に伝わる郷土料理。

季節ごとに張り切って大量に仕込んでは、自転車にカゴを積んでわが家にも届けてくれる。子供を抱えた私にとって、温かい惣菜を一品分けてもらえるのは本当にありがたい話だった。

夫の親戚で、結婚してからの五年ほど、月に二、三度はそんな贈り物が続いていた。

ただ、ひとつだけ不思議に思っていたことがある。持参してくれる器の中身が、いつも中途半端な量なのだ。

器の縁までしっかり盛れる料理なのに、明らかに数口分が足りない。

最初は気のせいだと思っていたけれど、何度受け取っても同じだった。家族用に取り分けた残りなのかな、と勝手に納得していた。

「美味しい?また作るからね」

そう笑うおばさんの言葉に裏はなさそうで、私は深く考えるのをやめていた。

料理の腕は確かで、子供も喜んで食べていたから、なおさら詮索する気にはならなかった。

窓越しに見えた本当の姿

ある朝、窓辺で洗濯物を畳んでいたときのことだった。

庭の生け垣の向こうに、いつものおばさんの後ろ姿が見えた。器を片手に、こちらへ歩いてくる。あ、また何か届けに来てくれたんだ、と思いながら何気なく外を眺めていた。

その瞬間、私は手を止めた。おばさんは歩きながら、もう片方の手を器の中に突っ込み、中身を口へ運んでいたのだ。

「うまい、うまい」

そう聞こえそうなくらい満足げな顔で、手掴みで料理をつまみ食いしている。

指先に米粒がついている。立ち止まることもなく、玄関までの数十メートルの間に何度も、何度も、口へ運ばれていく。

だから中途半端な量だったのか、と納得した瞬間、私は背筋が冷たくなった。

これまで器に残されていたものは、おばさんが道中で手掴みで食べ、その残りだったということになる。子供が小さい頃から、私たちはそれを温め直して口にしていた。

玄関の呼び鈴が鳴った。おばさんは何食わぬ顔で「炊き込み持ってきたよ」と器を差し出してくる。

私はぎこちなく笑って受け取り、扉を閉めるなり台所のシンクへ直行した。器の縁に、湿った指の跡がはっきりと残っていたのが目に焼き付いて離れなかった。

今度から夫の親戚との付き合いを、どう保てばいいのか。料理上手という評判だけが、ひどく遠い言葉に聞こえた朝だった。冷蔵庫の中の昨日の煮物さえ、しばらく食べる気にはなれなかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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