Share
「独り言多くない?」ぶつぶつ職場でつぶやいている上司。だが、上司の隣の席の同僚に聞いたら、信じられない事実が発覚

ロボットのような上司と、職場の共通認識
職場の直属の上司は、感情を表に出さない人だった。
叱るときも褒めるときも、声の抑揚がほとんど変わらない。
部下が困っていても特に声をかけるわけでもなく、管理職としての役割をこなすことに徹しているような印象だった。
ミーティングでも指示は端的で、こちらの反応を確かめるような間もない。
温かみがない。機械的だ。
職場でそういう評価がじわじわ広がっていて、私たち同僚の間ではある意味、共通の認識になっていた。
慣れてしまえばそういうものかと思えるようにもなったが、どこか居心地が悪い感覚は消えなかった。
ただ、気になることが一つあった。
その上司は、自席でよくぶつぶつと何かを呟いていた。
小声なので内容は聞き取れない。誰かに話しかけているわけでもなく、独り言のようにも見えた。
(独り言多くない?)
最初は癖かと思って流していたが、毎日のように続いているうちに気になりはじめた。
特に、何かミスや問題が起きた日の午後に多い気がした。
ある日、その上司の隣の席で働く同僚に聞いてみた。
「あの上司、いつもぼそぼそ何か言ってるけど、聞こえる?」
隣の席から聞こえていたもの
同僚は少し表情を固くして答えた。
「また部下のことをつぶやいてるよ」
毎回そう感じていたそうだ。
部下が書類のミスをした日も、連絡の行き違いがあった日も、上司は当人に直接指摘するのではなく、自席でひとりこそこそと呟き続けていた。
「なんでこうなるんだ」
「また同じミスか」というような内容が、周囲には断片的に届いていたらしい。
本人には何も言わず、ただひたすら独り言で不満を垂れ流す。
「直接言わないから部下も気づかないし、改善もされないんだよ。なんのために言ってるのか、ずっと不思議だった」と同僚は続けた。
その言葉を聞いた瞬間、全身にじわりと冷たいものが走った。
感情を持たないロボットのようだと思っていたが、実際には違った。
不満や評価の言葉は確かにあった。ただ、それが部下には届かない場所で、毎日静かに吐き出され続けていた。
自分のミスも、どこかで呟かれていたかもしれない。そう思うと、上司の無表情がまったく別の意味を持って見えた。
今まで「何も感じていない人」だと思っていた相手が、実は誰にも向けない言葉で満ちていたとしたら。その事実のほうが、ずっと怖かった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事

