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「何回やるんだよ、レジくらい早くしろよ」店員を責め続けた客。だが、後ろから返ってきた静かな一言

「何回やるんだよ、レジくらい早くしろよ」店員を責め続けた客。だが、後ろから返ってきた静かな一言
何度かざしても、カードが読み取れない
去年の秋、仕事帰りにドラッグストアへ立ち寄ったときのことです。
夕方の店内はそれほど混んでおらず、レジには三人ほどが並んでいました。
私の前で会計をしていたのは、中年くらいの男性客でした。若い女性店員がポイントカードを読み取り機にかざしていますが、なかなか反応しません。
店員はカードの位置を少し変えて、もう一度試しました。それでも読み取れず、今度は向きを確認してから再びかざします。
男性はその間、何度か腕時計に目を落としていました。
急いでいるのだろうとは思いましたが、店員も手を止めているわけではありません。
ところが、何度目かの操作をしたところで、男性が突然声を上げました。
「何回やるんだよ、レジくらい早くしろよ」
店員は驚いたように顔を上げ、すぐに頭を下げました。
「申し訳ございません。もう一度確認します」
それでも男性は苛立った様子で、「こんな簡単なこともできないのか」と続けます。
近くにいた人たちも声のほうを見ましたが、誰も何も言いません。私も気になりながら、黙って順番を待っていました。
後ろから聞こえた、穏やかな声
そのとき、男性のすぐ後ろに並んでいた客が声をかけました。
「店員さん、さっきから何度もちゃんと試していますよ。少し待ちませんか」
怒った口調ではありませんでした。ただ、ずっとその場を見ていた人が、見えていたことをそのまま伝えただけでした。
男性は振り返り、何か言いかけましたが、一度口を閉じました。
「…急いでるんだよ」
先ほどまでの大声ではありませんでした。
店員はもう一度カードの位置を確認し、読み取り機にかざします。何度目かでようやく電子音が鳴り、画面が切り替わりました。
「お待たせいたしました」
男性はそのまま支払いを済ませ、レシートを受け取ると店を出ていきました。特に謝ることもありませんでしたが、それ以上店員を責めることもありませんでした。
責めるのではなく、見えていたことを伝えた
私の番になり、会計をしてもらいながら「こちらは急いでいないので大丈夫ですよ」と伝えました。
店員は少しだけ表情を緩め、「ありがとうございます」と返してくれました。
後ろの客も、男性を言い負かそうとしたわけではありません。店員がきちんと対応していることを、静かに伝えただけです。
それでも、その一言があったことで、張りつめていた空気が少しやわらいだように感じました。強い言葉に強い言葉を返さなくても、その場の流れを変えられることがあるのだと印象に残った出来事です。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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