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「風呂は毎日俺の担当だ」月に一度しか風呂に入れない夫。だが、風呂場から響いた息子の大泣きで沈黙

「風呂は毎日俺の担当だ」月に一度しか風呂に入れない夫。だが、風呂場から響いた息子の大泣きで沈黙
義実家で急に「いい夫」になる
夫は仕事が忙しく、家では疲れて動けない。だから息子のお風呂は、ほとんど私が入れてきた。夫が息子と湯船に入るのは、月に一度あるかないかだ。
私はそれを責めなかった。疲れているのだからと、自分に言い聞かせて。
ところが、久しぶりに義実家へ遊びに行った日のことだった。
「よし、風呂は俺が入れてくるよ」
夫は自分から立ち上がり、幼稚園児の息子の手を引いて浴室へ向かった。実家だと張り切るらしい。
それを見た義母が、うれしそうに目を細める。
「まあ、いいお父さんねぇ。ちゃんと育児してくれて」
私は曖昧に微笑むしかなかった。普段はほとんど私がやっている、とは言い出せない。
しばらくして、上機嫌の夫が浴室から顔を出し、義母に向かって胸を張った。
「風呂は毎日俺の担当だ」
私は耳を疑った。月に一度の人が、堂々とそう言ってのけたのだ。それどころか夫は、恩着せがましく言葉を続けた。
「こいつが大変だからさ、俺がやってやらないと」
まるで、私が夫に押しつけているかのような言いぐさだ。私は膝の上で、そっと手を握りしめた。
風呂場から響いた大泣き
義母が「優しいのねぇ」と目を細めた、その時だった。浴室から、火のついたような息子の泣き声が響いてきた。
「いやだ!ママがいい!」
続けて、こんな声まで聞こえてくる。
「パパといつもお風呂入らないもん!」
湯船から響く抗議は、なおも止まらない。
「パパ、体の洗い方へたっぴ!」
部屋の空気が、すっと止まった。義母の顔から、さっきまでの笑みが消えていく。
「……あら。いつもは、入ってないの?」
義母の視線が、私と、浴室のほうを行き来する。ごまかしようのない、子どもの正直な一言だった。
やがて濡れた息子を抱えて出てきた夫は、義母と目を合わせられずに固まっていた。
「毎日って、言ってなかった?」。義母に問われ、夫はもう何も言い返せない。口を開きかけては閉じ、最後はうつむいて黙り込んだ。
私は横で、義母に頭を下げも、夫を庇いもしなかった。ただ、ようやく本当のことが伝わったのだと、静かに息をついた。
その夜、帰りの車で夫はばつが悪そうに切り出した。
「……明日から、風呂は俺も入れるよ」
見栄で放った嘘が、幼い息子の一言であっさり崩れたのだ。今度は本当にやってもらう番だと、私は前を向いたまま頷いた。
翌週から、夫は不慣れな手つきで息子を湯船に入れるようになった。実家でだけの「いい夫」は、あの大泣きの日に終わったのだった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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