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「ごめん、立て替えといて」毎回踏み倒すママ友。だが、ママ友同士で結託して、彼女に請求した結果

毎回の「忘れた」
子どもが同じ幼稚園に通う、ママ友数人でのランチ会。
月に一度の、私たちのささやかな楽しみだった。ただ、その集まりには一つだけ、困った習慣があった。
会計の時間になると、決まって一人のママが財布をのぞき込み、こう言い出すのだ。
「小銭がなくて。ごめん、立て替えといて」
今日は財布を忘れた、お札しかない、後で振り込む。
理由は毎回ちがったけれど、結末はいつも同じだった。誰かが彼女の分を払い、そのお金が返ってきたことは、一度もなかった。
最初は、うっかりなのだと思っていた。けれど三回、四回と続けば、さすがに気づく。
彼女は「払わずに済ませる」ことを、はなから狙っているのだ。
「また立て替えかぁ」と、帰り道で別のママが小声でこぼした。みんな薄々感じていながら、波風を立てたくなくて黙っていた。私も、そのひとりだった。
個別会計とメモ用紙
ある日、少し高めのレストランでのランチ会。案の定、会計の段になると、彼女はいつもの調子で切り出した。
「お札しかないから出しといて」
その一言を、私たちは待っていた。実はその前の週、もう立て替えはやめよう、と示し合わせていたのだ。
私は笑顔のまま、店員さんに声をかけた。
「すみません、お会計、別々でお願いできますか」
個別会計に切り替わり、一人ずつ自分の分を払っていく。彼女の顔から、すっと余裕が消えた。
そこへ、隣に座っていたママが、一枚のメモ用紙をそっと差し出した。
「立替の4500円も今清算しよ」
これまで彼女が「後で返す」と言ったまま踏み倒してきた金額を、一円単位で書き出したものだった。
日付も、店の名前も、きちんと残してある。
その場にいたママたちも黙ってうなずき、彼女の答えを静かに待っていた。逃げ場のない空気が、じわりと広がっていく。
別のママが、にっこり笑って財布を開いてみせる。逃げ道は、もうどこにもなかった。
彼女の顔が、みるみる真っ赤になっていく。
何か言いかけて、口ごもる。震える手で財布からお札を抜き出し、テーブルに並べるのが精一杯だった。
「……ごめんなさい、忘れてただけだから」
そう小さく漏らしたけれど、その場の誰も、もう相槌を打たなかった。
それ以来、彼女がランチ会に顔を出すことはなくなった。少し寂しくもあったけれど、会計のたびに感じていたあの重たい空気は、きれいに消えていた。次の集まりから、私たちのランチは、ずっと美味しくなった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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